お盆に再び死者の霊を黄泉の国に送り届けるため、厳かな送り火で京の夜を灯す送り火で有名な「大文字山」。そんな大文字山、実は人気のハイキングコースの顔も持つのだとか。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者の英 学(はなぶさ がく)さんが、送り火をとり行う「火床」からの美しい眺望が魅力の「ハイキングコースとしての大文字山の魅力」を紹介します。
大文字山を登ろう!
京都の夏の風物詩として知られる五山の送り火で有名な「大文字山」を登ったことありますか? 実は送り火を行う「火床」からの眺めが絶景なので京都のメジャーなハイキングコースになっています。そして空気が澄んだ日の夜景は格別に美しく京都一の眺めです。
大文字山には多くのルートが存在します。平安時代に源氏に追われた平家が分散して、この大文字山に逃げこんだためと伝えられています。そのため蜘蛛の巣のような登山道が出来たとか。
しかし一番メジャーなルートは銀閣寺の北側にあります。このルートは道がしっかり整備されている上に、登山客も多いので道に迷うことはないでしょう。銀閣寺の正門左手を5~10分ほど道なりに進んでいくと登山口があります。そこから火床までは徒歩で約30分でたどり着きます。火床は木々がなく開けた場所なので京都を一望することができます。京都は高い建物がないため市内を一望できる場所があまりないため、とても貴重な景色を見ることが出来ます。
前方に広がる愛宕山や、北部の北山の山並み、南部の小塩山など京都盆地に囲まれた京都の町並みが見渡せます。天気が良ければ大阪の「あべのハルカス」まで望むことができます。
京都は自然豊かなので何度登っても飽きません。四季折々で様々な表情を見せてくれて実に美しいです。
京都には将軍塚など有名な夜景スポットが数々ありますが、夜景マニアの間でも大文字山は有名です。夜は昼間以上に安全対策は怠らないようにしましょう。ソールの厚い靴や懐中電灯を持参して下さい。
日中の火床の景色も絶景ですが、雪の日や夜景は別格です。入念に下調べをして四季折々の大文字山を訪れてみてはいかがでしょうか?
image by: 京都フリー写真素材