怒りのドイツ帝国。メルケル「米国は同盟国ではない」の深刻度

 

アメリカ孤立は、当然の結果

日本は中国になびいています。もちろん、「いいこと」では全然ありませんし、「やめてほしい」と思います。欧州も、アメリカとの仲が険悪で、中ロの方に流れています。これは、「当然の結果」といえるでしょう。なぜ?トランプの哲学の結果です。

トランプの哲学は、「アメリカファースト」。個人でいえば、「自分ファースト」。会社でいえば、「わが社の利益ファースト」です。トランプの哲学について、「国益を第一にするのは当然。トランプは常識的なことをいっているのだ」という人もいます。それなら、なぜ他の国々のトップは、そんな発言をしないのでしょうか?なぜ、人は、「私は、自分第一主義者。自分の利益を最優先します」といわないのでしょうか?なぜ会社は、「わが社は、わが社ファースト。わが社の利益が最優先です」といわないのでしょうか?

当たり前のことで、こんなことをいえば嫌われるからです。嫌われたら、個人は出世できないし、会社は製品が売れなくなる。だから、「お客様の笑顔が見たい」といいます。

トランプさんの「アメリカ・ファースト」。彼は、「有言実行」でこの政策を行っています。その結果、中国だけでなく日本欧州イスラム世界との関係が悪化している。

日本は、それでもアメリカの側につくべきです。なんといっても中国は、「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」と宣言している。

反日統一共同戦線を呼びかける中国

それに、21世紀の今、ウイグル人を100万人強制収容所に入れて迫害している。トランプさんはどうあれ、アメリカは日本の同盟国であり、中国よりもかなりマシ。それでも、「トランプさんは、戦略的じゃないよね」と知っておくことは必要でしょう。

image by: Nicole S Glass / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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