前立腺がんが進行する人しない人。生死を分ける食事の習慣とは?

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前立腺がんは、日本人男性が罹患するがんの中で4番目に多く、死亡数では6番目のがんです。この差について、前立腺がんは進行する場合としない場合があると解説するのは、メルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』の著者で現役医師の徳田先生です。先生によれば、その違いを生じさせるのは生活習慣で、特に食事の内容に関係があるとわかってきたそうです。前立腺がんを予防し抑制する食事と、反対に進行させる食事その具体例を教えてくれます。

前立腺がんに勝つための生活習慣

人間はがんを発症しやすい動物です。日本人の半分が生涯でがんを発症します。男女別に分けてみると、男性の6割、女性の4割でがんを発症します。日本では毎年約87万人ががんを発症します。がんの罹患数が多い部位は順に、男性で胃がん、肺がん、大腸がん、前立腺がん、肝臓がんです。女性では、乳がん、大腸がん、胃がん、肺がん、子宮がん、の順となっています。

がん治療は進歩していますが、死亡率は依然高く、日本人の死亡原因の1位を占拠し続けています。日本では毎年約37万人もの人々ががんで亡くなられています。死亡数が多い部位は順に、男性で、肺がん、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんです。女性では、大腸がん、肺がん、膵臓がん、胃がん、乳がん、の順となっています。

がんの罹患数と死亡数のそれぞれ上位5位に入っている部位を比べてみると男性ではある現象に気づくことと思います。それは、前立腺がんです。罹患数が多い部位の4位にランクしているにもかかわらず、死亡数ランクでは5位以内に入らずに、6位となっています。罹患と死亡にギャップがあるのです。

前立腺がんを予防する食事

前立腺がんの罹患・死亡ギャップが起こる理由は何でしょうか。それは、前立腺がんの医学的特徴にあります、前立腺がんの約半数は急速に進行して転移していくタチの悪いがんですが、残りの半数はおとなしいがんであり、そのまま様子をみてもあまり進行しないのです。

最近の研究によると、がん細胞が発生しても、がんを排除する免疫細胞の活躍によってがんの罹患が抑えられていることがわかっています。また、がん細胞がある程度増えてしまっていても、水際で免疫細胞が押さえ込んで、にらみ合い状態を続けていることもわかりました。がん細胞と免疫細胞が、微妙なバランスで拮抗しているのです。しかし、さまざまな要因で前立腺がんの増殖が増えてしまうと、免疫細胞たちの防波堤を突破して、進行がんになってしまうのです。

その要因には何があるのでしょうか。それは生活習慣です。特に食事内容が大きく影響することがわかってきました。さまざまな研究のおかげです。以下は、前立腺がんの発生を予防する、あるいは発生しても抑え込むことができるようになりうる食事や食材のリストです。トマト、にんじん、グレープフルーツ、カリフラワー、ブロッコリー、豆腐、枝豆、豆乳、サケ(鮭)、そしてマグロ(鮪)です。

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