今年の「中秋の名月」は9月13日。せっかくならばきれいに写真に収めてみたいものですよね。ところがなかなか難しいのが月の撮影。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田將昭さんが、専用アプリなどを入れずにスマホのカメラ機能だけで月を撮影する方法を紹介しています。
月を綺麗に撮りたい
9月といえば「中秋の名月」です。14日が満月なのですが、13日でも14日でも大きく丸く見える月を見ていると、ついついスマホを向けて撮りたくなりますね。
さてそんな時に「あれれ?思ったように撮れない」と思ったことはありませんか?
まず思っている以上に月が小さく見えてしまいます。
これは人間の目の錯覚で、もともと月が大きく見えているというのがあります。実際の天空上の月は思っている以上に小さいものなのです。何度かご紹介していますが、5円玉を腕いっぱいに伸ばして、その穴の中から覗くと満月でちょうどいい大きさ。それぐらいに小さいのです。
ですから、まずそのままでは月そのものを撮っても見栄えがしません。拡大ズームをしても画質が荒くなる一方です。
また、被写体の月が小さいので、ピントを月に合わせたいと思っても行ったり来たりしてなかなか合わせてくれません。これは遠くの景色があればなんとかそちらでピント合わせをしたいのですが…、そのピントを合わせたところを基準に、綺麗に写るように露出を調整されてしまいますので、今度は月が明るくなりすぎたり、暗くなりすぎたりすることも出てきます。
色々あるのですが、まず狙い目は月が昇ってきたばかりの時間帯、まだ月の近くに遠景の山やビルが見えている間に狙いましょう。
そうすると、月と周りの景色がほぼ同時に写せるのと明るさの差がまだそれほどでもないので、極端に変な露出になりにくくなります。ピントも周りのものに合わせることでなんとか月がボケボケにはならずにすみます。
もっと綺麗に撮ろうと思えば、専用のアプリを入れたり望遠レンズの装着や三脚の使用など色々ありますが、できるだけ手持ちのスマホの状態そのままで撮るなら今のような形で狙ってみるのがいいでしょう。
月が出たばかりの時間帯で狙う。9月13日の月の出の時刻は東京で17時45分、大阪で18時1分です。日没もほぼその時間ぐらいですから、まだ薄明るい時間帯、19時ぐらいまでに狙いたいところです。東の空で、月の出る位置を見定めていい感じの風景写真になるようなところを探して狙ってみてはいかがでしょうか。
ピントも露出も月では合わせにくいので、その側にあって遠いところの何か(山とかビルとか)を目印に合わせてみる。
これで「インスタ映え」するような写真になるとは保証できませんが、何も考えずにパッとスマホを空に向けて撮るよりは、もう少し自分が考えた「こんな写真になればなあ」に近づくのではないかと思います。
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