カギは質問。意見の違う相手と喧嘩にならずに話し合いをする方法

 

そして、アサーティブなコミュニケーションでは、相手の感情に配慮するということと同様に、自分の考えを相手に伝わるタイミングと話し方できちんと伝える…ということが重要です。

質問で相手の言いたいことが分かったら、「今伺ったお話は、〇〇と私は理解しましたが、それで間違っていませんか?」と確認します(〇〇には、相手の主張、質問で引き出したことをまとめます)。メモをとりながら聞いて、メモを確認しながら話します。

さて、じゃあ、今度は、自分の考えをどのように話すかです。まず気をつけるのは、相手の話を評価したり、批判したり、論破するような話し方はしないことです。

「あなたの主張はここがおかしい」「〇〇だからあなたの主張は受け入れられない」というように話すのではなく、「私はこう考える」…という話し方にします。YOUメッセージ(あなたは○○)でなくIメッセージ(私は〇〇)で話すということです。

考え方が同じなら問題ありませんが、もし違ったらどうなるか…が心配ですよね。みんな考え方が違うのは当たり前なのです。それを前提に、お互いの違いを確認しながら、「違うのは分かったさあこれからどうしましょうか」…という話ができれば、そのコミュニケーションはうまくいったと言えるでしょう。考え方が違っても、自分の話をしっかり聞いてもらったことで、それで気が済むということもあります。

「私は、こう考える」ということに対して、「それは間違っている」というような攻撃を受けたら…(相手は、アサーティブを理解していないことも多いので)と心配されるかもしれませんが、私の経験では、相手の話をきちんと受け止めていると、そこで一定の信頼関係ができるので、考え方が違うことで大きく関係が拗れるようなことは…ありません。

そこでは、考え方が違うことを確認できたということがコミュニケーションの収穫だと思っていいでしょう。少なくても、自分の話を聞いてもらったことで、自分の考えに賛同してもらったと、思う込むようなことはないと思います。聞き上手ではあるけど、何となくあいまいに相手に合わせてしまうところがあって、自分の考え方を相手に伝えるのは苦手だという方に、参考になればと思います。

何ごとも訓練です。アサーティブを心掛けて話をするだけで、ずいぶんコミュニケーションが変わると思いますよ。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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