貧乏人は諦めろ?大学入試の英語民間試験導入は誰のための改革か

 

文科省はこれまでも大学改革やらなんやらで、「教育」と「カネ」を天秤にかけるような改革を進め、経済的弱者が学問する機会を狭めてきました

今回の民間英語試験も、その流れにあるとしか思えません。

いずれにせよ今回の「民間試験導入」は、どうしても金を使わせたい人たちの思惑がプンプンしますし、一向に日本人の英語の力を向上させることができない教育界のツケを子供の親のカネにすり変えた

家庭の経済格差が教育格差につながっていることは、さまざまな調査が明かしているのですから、これに拍車をかかるような制度を文科省が進めてどうする?とにもかくにも怒りが収まりません。

大学は唯一の学問できる場です。高校までの教育は「勉強」でも、大学の教育は「学問」です。前者は誰かが作った野菜を集めてサラダに盛り付ける作業ですが、後者はどこの土地を使うか?どんなタネをまくか?育てるにはどうしたらいいか?いちばんおいしく収穫するにはどうしたらいいか?をあれこれ考え、考え、考え、野菜を作り、サラダに盛り付ける。

こういった考える作業=学問の経験の機会はできるだけ広い子供たちに広げるべき。それが未来の国の光」につながっていきます。

今の文科省の進め方は暗澹たる気持ちにさせられてしまうのですが、今できる最善策があるとするなら…何も改革するな現行を維持せよ!です。

みなさんのご意見、おきかせください。

image by: Shutterstock.com

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2019年9月18日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

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