何度でも言おう。いま中国に近づいたら安倍総理も日本も終わる理由

 

ブレる安倍外交

2017年、トランプの時代が始まりました。この年は、「金正恩が大暴れした年」です。彼は、核実験、ミサイル実験を繰り返し、日本と世界を恐怖させていました。トランプは、習近平に、北朝鮮問題の解決に協力してくれるよう要請します。というのも、北朝鮮の貿易の95%は、対中国である。中国が望めば、北朝鮮経済を破壊することができる。北朝鮮の体制を崩壊させることもできる。もちろん、非核化させることもできるでしょう。習近平は、快く協力を約束しました。それで、AIIB事件後悪化していた米中関係は、一時良好になったのです。

しかし、2018年、トランプは、「習近平は、口だけで実際は何もしていない」ことに気づきます。それで、中国の仲介を抜きにして、「北朝鮮と直接話をしよう」と決意。2018年6月、シンガポールで米朝首脳会談が行われました。トランプは、中国には全然北朝鮮核問題を解決する気がないことがわかった。

2018年7月、8月、9月と連続で中国製品への関税を引き上げた。2018年10月には、1回目のペンス演説があり、ここから「米中覇権戦争がはじまったことになっています。米中覇権戦争は、経済面では日本だけでなく、世界中に打撃を与えます。

しかし、安全保障面から見ると、どうでしょうか?中国は、「反日統一共同戦線をつくって、日本を破滅させる」と決意し、実際に動いている国。その国を、アメリカは「俺たちが退治してやる!」と宣言した。これは、日本にとって、大変ありがたい話なのです(あくまで、安保面の話です)。だから、日本のやることは簡単でした。アメリカの対中政策を支持するだけでよかった。つまり、「希望の同盟国としての役割を果たす」こと。

ところが、安倍政権は、変な方に動き始めました。そう、中国との関係を急速に改善し始めた。理由は、「戦略」ではないでしょう。では、なんでしょうか?私が思うに、「中国がすり寄ってきたから」です。なぜ中国は、すり寄ってきたのか?「アメリカとの仲が悪くなったから」でしょう。日本政府は、戦略的に物事を考えず、「むこうが寄ってきたから私も」という感じで歩み寄っている。しかし、日本の同盟国アメリカから見ると、これは明らかに【 裏切り行為 】です。アメリカのエリートたちは今、「希望の同盟というのは口からでまかせだったのだな」とあきれているかもしれません。

10月22日、即位礼正殿の儀が行われました。11か国の国王が参加した。50か国近い国の大統領が参加した。国王がこられなかった国は、王太子を送りました。大統領がこられなかった国は、副大統領を派遣しました。しかし、希望の同盟国アメリカは、ペンス副大統領が出席を取りやめ、チャオ【 運輸長官 】が参加しました。アメリカは、露骨に日本軽視を示すことで、日本への憤りを表した。しかし、問題は、「日本政府はそのことに気がついているのだろうか?」ということ、その後も、安倍内閣は、中国への接近をつづけています。この行動が日米同盟を破壊する、破滅的な間違いであることに気がつかないのか…。

さらにいえば日ロ関係も悪化しています。理由は、日本政府が再び、金儲けよりも領土問題の話を中心にしたことです。日ロ関係は複雑に見えますが、実はシンプルな原則がある。

  • 原則1:領土の話をすると、日ロ関係は悪化する(4島でも2島でも同じ)
  • 原則2:金儲けの話をすると、日ロ関係はよくなる

安倍総理は、昨年の11月から、金儲けの話より「島返せ」の話を重視するようになった。それで日ロ関係は冷え込んできた。ちなみにロシアから即位礼正殿の儀に参加したのは、ウマハノフ上院副議長です。こちらも、日本軽視がはっきりしていますね。そして日韓関係。いうまでもないでしょう。

というわけで、日本は現在日米日ロ日韓関係を悪化させている。これってデジャブではないですか?そう、中国の反日統一共同戦線戦略、そのままです。特にアメリカとの関係を悪化させていることは、致命的です。

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