お客さまのニーズを知るために必要なスキルと言えば「ヒアリング」ですが、何をどう聞けばいいのか曖昧なまま現場に立っている販売員の方も少なくないようです。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「どんな商品を売っている人でも、絶対にこれだけは聞いておくべき」とするヒアリングポイントをレクチャーしてくださっています。
これだけは聞いておく
販売において、ヒアリングは重要だと常々言われ続けています。お客様のニーズを確認するため、そして、お客様に最適な商品を提案するためにも、ヒアリングは欠かせません。本気で売上を上げたい、お客様に満足してもらいたいと思うのならば、絶対に避けては通れないことです。
と、これだけいっても、実際に接客を受けると、ヒアリングをきちんとしてくれる販売員の方に出会うことは多くありません。「これを探しています」とこちらから伝えても、「あ、それならこれですね」と教えてくれた後延々と商品説明をされることがほとんどです。商品の使い方や機能説明といった商品説明も大事なのもわかりますが、もう少し聞いてくれないと、本当にその商品でいいのかどうか判断をつけることは難しくなります。
でも、どんなことを聞けばいいのか迷ってしまい聞けないという販売員の方もいますよね。どんな質問をすればいいのか、何を聞けば良いのかがわからないという人です。そうした方は、もっとヒアリングについての勉強をする必要がありますが、とはいえ、それもキリがありません。
ですが、どんな商品を売っている人でも、絶対にこれだけは聞いておいた方が良いということがあります。「どんな状況で使うのか?」というヒアリングです。これは、ほとんどどんな商品にも共通して重要なヒアリングポイントだと思います。
例えば、洋服の場合。洋服を販売していて、「どんな状況で使うのか?」というヒアリングをする場合は、「どういう場面でお召しになるご予定ですか?」「何かお使いになるご予定はありましたか?」みたいな聞き方になるでしょう。
これにより、お客様がどんな場面で、どんな状況で商品を使いたいのかがわかると、色や柄や、コーディネートの仕方など、提案できる部分が一気に絞られてきて、提案がスムーズになります。
例えば、雑貨などでもそうです。雑貨といってもいろんな種類がありますが、「こちらは、どんな場面でお使いになるご予定ですか?」と聞くことはできるでしょう。このヒアリングができれば、お客様が使う場面の想定ができ、そこに合わせた提案ができます。
ちゃんとした飲食店などで、お酒を頼むと、「お料理はどんなものをご希望ですか?」と聞いてくれますよね。料理に合わせて飲むお酒の種類や銘柄も、オススメのものが変わるからなのですが、まさにあの感覚と同じで、小売でも、お客様が使う状況に応じて、オススメは変化します。それを聞けるのが、この質問なわけです。
とにかくヒアリングが苦手という方は、まずは、この「どんな状況で使うのか?」という質問だけでもやっておくと良いでしょう。接客の質がグンと上がりますよ。
今日の質問です。
- 「どんな状況で使うのか?」を聞くために、自身の接客ではどんな聞き方をしますか?
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