沈没寸前の韓国と北。国際交渉人が憂う朝鮮半島の終わりの始まり

 

クリスマスプレゼントの内容が、意に反して、『平和的解決を望むため、アメリカの要求を受け入れ非核化へのステップを踏む』といった内容のものであればいいのですが、このところの論調に鑑みたり、今週、ビーガン特別代表訪韓時に接触がなかったことを踏まえたりすると、2020年年初から、何らかの物理的な衝突が起こる可能性は否定できないと思われます。

仮にそうなった場合、これも以前より何度かお話ししていますが、韓国は被害を免れないだろうと思われます。過去の米政権は、同盟国韓国における被害の可能性を踏まえて、クリントン大統領なども北朝鮮への攻撃をためらってきましたが、GSOMIA問題や米朝間の協議に関する文大統領の勝手な邪魔、そして、あからさまな韓国の中国への接近などを踏まえて、すでにアメリカは断韓の動きを加速させている状況下では、トランプ大統領が北朝鮮攻撃をためらう理由に韓国の存在はないと考えられます。ゆえに、北朝鮮のみならず、韓国も大変な危機に直面しているということになります。

その韓国ですが、アメリカとの同盟がもう有効とは言えない現実に直面し(自らまいた種なのですが)、中国への接近を図っていますが、先々週の王毅外相のソウル訪問時の雰囲気から、習近平政権の韓国に対するフラストレーションが高まっていることが読み取れますし、「助けてほしければ、言うとおりにしろ」とでも言いそうな圧力をかけ、同等の国とは見ていない感じが見て取れます。

ロシアからはすでに相手にされていませんし、欧米各国も韓国切りをし、また欧州は自らの問題で手いっぱいで、極東で起きる事態に真剣に対処する余力はなく、日韓関係はいまだに最悪な状況が継続中です。まさに八方塞がりの状態です。

手を取り合い、笑顔を交わした北朝鮮も、今では、韓国を間抜け扱いで相手にしていませんし、南北朝鮮の統一の話も、もう長く北朝鮮からは出てこなくなりました。酷な予測をすれば、仮に半島の統一が起こるとすれば、韓国の手によるものではなく、恐らく中ロにガチガチに固められた北朝鮮の手によるものとなるでしょう。

つまり、北朝鮮も主導権は握れない統一となり、極論を言えば、朝鮮半島にある2か国は消滅するかもしれない事態です。(まあ、そう簡単には起きえませんが、可能性はゼロではなくなってきています)。

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