美人アナリストが解説。マクドナルドが驚異のV字回復できた理由

 

2020年は「お手軽、マクドナルド」

外食店を取り巻く環境は厳しさを増しています。増税による消費者の節約志向の強まりや、コンビニエンスストアなど中食勢との競争激化、人材不足など、成長を阻害する要因は多いです。

しかし、マクドナルドは、「低価格で美味しい」を目指し続けています。スケールメリットを生かして、お得感を演出できるのは、マクドナルドならではでしょう。

「コーヒーだけでも、お気軽に。」

100円コーヒーのみの注文も歓迎するスタンスを打ち出しています。このメッセージはまさに、お得感を演出しています。CMでは俳優の木村拓哉さんを起用しており、インパクトが非常に大きいです。2020年もマクドナルドは、「お手軽感」を印象付け、来店頻度を高めるスタンスを貫くでしょう。

shutterstock_1099126040image by: Sorbis / shutterstock

マクドナルドを待ち受ける試練

業績拡大が続いている一方で、成長のハードルが高くなっている面があります。

純利益では
2018年 219億円(前年比 -21億円)
2019年 168億円(前年比 -123億円)
2020年 182億円(前年比 14億円)※予想

と純利益ベースでは伸びが鈍化している点は懸念点として挙げられますが、売上、営業利益は堅調に推移しているため、ここは見守りたいところです。

また、新型コロナウイルスの影響で、客足が鈍化する懸念がありますが、マクドナルドが3月5日発表した2月の既存店売上高は前年同月比14.7%増となっています。「ごはんバーガー」など期間限定商品が好調でした。3月はある程度、影響を受ける可能はあるものの、デリバリーに力を入れていることから、コロナに負けずに健闘を期待したいところです。

image by: 著者提供

馬渕 磨理子(まぶち・まりこ)

京都大学公共政策大学院、修士過程を修了。アベノミクスが立ち上がった時期に法人でトレーダーの経験を経て、フィスコ企業リサーチレポーターとして、個別銘柄の分析を行う。認定テクニカルアナリスト(CMTA®)。全国各地で登壇、日経CNBC出演、プレジデント、SPA!など多数メディア掲載の実績を持つ。また、ベンチャー企業でマーケティング・未上場企業のアナリスト業務を担当する、パラレルキャリア。大学時代は、国際政治学を専攻し、ミス同志社を受賞している。
Twitter https://twitter.com/marikomabuchi

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