女子小学生いじめ自殺未遂事件、下関市立小の元校長が放った暴言

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昨年12月、小学校内でのいじめを苦にした女子児童が自殺未遂を図るという、いたましい事件が山口県下関市で起きてしまいまいました。なぜ彼女はそこまで追い詰められてしまったのでしょうか。そして学校側は有効な手を打っていたのでしょうか。今回の無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、同ネット代表の井澤一明さんがこの事件の全貌を明らかにするとともに、改めて「教師はその職責から逃げるべきではない」と訴えています。

子どもたちの側に立つ教育を

新型コロナウィルスは、教育の世界にも大きな影響を与えています。現状、いじめ相談はすごく少なくなっていますが、先週には、私のTwitterにダイレクトメッセージで相談が入ってきました。いじめで検索したらすぐに出てきたと言っていました。内容としては、「インスタグラムで質問箱をだしたら、名前を名乗ってはいないけど、知っている子たちから悪口が入ってきて怖い。学校が再開したら、その子たちからいじめられるに決まってる」ということでした。何度かやりとりして、まずは、インスタのアカウントの変更をすることと、学校が再開したら、悪口とかを言われないように、しばらくはグループで行動すること、それでも、いじめられるようなら大人の力を借りることを話して、何かあったら、すぐ連絡をしてくれるようにと伝えてあります。

また、新型コロナの影響で、9月入学・新学期制への移行が大きく議論されています。「緊急事態」であり、多くの学校が休校中という状況を、打開すると共に一気呵成(いっきかせい)に諸外国に合わせた9月入学制に持っていくべきだという考えも理解できます。ただ、休校していない学校もありますし、就職活動や会社等の入社時期、受験の時期などの問題もあります。もともとは明治の時代に、会計年度を4月にしたことを契機に、あわせて、学校も「桜の咲く頃小学生」という4月入学になった経緯と言います。ですから、日本の社会の大きな仕組みにも関係してきますので、メリット、デメリットを明確にした上での調整が必要になることと思います。

子どもたちにとって一番いい形で結論が出てほしいものです。ただ、問題は、この新型コロナウィルス騒動が9月までに収束するかどうかという点だと思います。
なんとか早く収まって欲しいと願うばかりです。

そんな中、5月に入ってすぐ、いじめ被害者の母親が、元校長を訴えたという報道がありました。山口県下関市立小の女子児童が、2019年12月に、いじめを苦に自殺未遂を起こした事件で、母親が、「元校長に侮辱を受けて精神的な損害を受けた」として、110万円の損害賠償を求めて、今年の3月に提訴したというのです。

報道によると、元校長が他の保護者に「(母親が)自分の子供がいじめられてもいないのに、いじめられたと子供にうそを言わせている」などと発言したことがきっかけです。

当時の報道によると、この事件は、いじめを受けていた女子が、2019年の10月半ば頃に「足をかけられて転倒、ケガをさせられた」、「悪口を言われる」などのいじめを受け学校に訴えました。しかし、学校側は男子児童が否定したため、「いじめレベル1」と判断。下関市ではいじめのレベルが3段階に分かれており、レベル1は「ごめんね」「いいよ」など教育的解決ができる程度としたのです。

10月下旬には保護者から、「学校に行くくらいなら死にたい」と訴えていることを学校に伝えており、当時、女子児童はスマートフォンで「きれいな死に方」を検索していたともわかっています。その後、登校した際に、再び暴力を受けて学校に訴えたのですが、学校は「いじめ」と認めませんでした。そこで、保護者が警察に相談し、学校側もはじめて対応を協議し、女子の登校時には校長らが授業中の様子を見守る対応をとると決めたといいます。残念なことに、12月5日、被害児童は自宅でナイフを首に押し当て、自殺未遂を図った事件です。なお、家族が発見したためケガはありませんでした。

この提訴に対し、元校長側は「その都度相手の子供に注意して教え、指導している」「遺書は学校も市の教育委員会も見ていない」などと主張し、侮辱の不法行為もなかったとして請求棄却を求める答弁書を出しています。

「その都度注意したから問題ない」というのが校長側の主張のようです。ですが、親が警察に相談するまで何もしなかったようにしか見えません。しかも再三指導したと主張しているようですが、いじめを止められなかったのは事実ですから、実効的な指導力がたりなかったということも明らかといえるでしょう。

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