コロナ禍で絶好調の「出前館」にあって「Uber Eats」に無いもの

カンブリア_出前館
 

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今注目を集めている企業がある。それは、日本最大級の出前サービスを事業とする「出前館」。フードデリバリーが脚光を浴びる中、高い信頼ときめ細やかなサービスで人気の出前館は、一体どのような企業なのか。「テレビ東京『カンブリア宮殿』(mine)」は、放送内容を読むだけで分かるようにテキスト化して配信。コロナ禍の中、躍進を続ける出前館の人気の秘密に迫る。

外出自粛の強い味方~全国2万店の味を出前

出前館の創業は1999年、売上高約66億円。通常、個々の飲食店がやっている出前を、店に代わって行うビジネスを切り開いてきた。

出前館への注文は、パソコンかスマホで行う。まず、届け先の住所か郵便番号を入力。すると、その地域で出前をしてくれる店が、ズラッと出てくる。その中から好きな店の食べたいメニューを選ぶ。右に出る数字はおおよその待ち時間。店を選ぶ時の目安となる。

ファミリーレストランやファストフードなど大手チェーン店はもちろん、町の個人店も加盟している。

たとえば東京・赤坂で50年続く洋食の老舗「かおり」の一番人気は「オムライス」。「八べえ」は下町・亀戸のうなぎの名店。最高級の「青うなぎ」を使った「うな重」が絶品だ。

注文すると、出前館と飲食店に同時に連絡が入り、出前館が店から料理をピックアップして、お客に配達する。

ここ数年、出前の市場規模は拡大している。最近よく見る「ウーバーイーツ」も出前専門。さらに、楽天などの大手企業も続々と参入している。そんな中で出前館最大の武器は加盟店の多さ。2万1000店と他社を圧倒している。

他にも出前館には人気の理由がある。その一つは出前でも熱い料理が届くこと。

例えば中華の「日高屋」。料金は、料理の価格に出前料として2割から3割程が上乗せされる。料理はどれもアツアツ。ラーメンは麺と具材がスープと別の容器に入っていて、食べる直前に合わせる。麺とスープが別々だから、麺が伸びにくい。

料理が冷めない理由は容器にある。大手容器メーカーの「エフピコ」と共同開発した。スープを入れるどんぶりは発砲スチロール製。その断面図を拡大してみると、およそ0.2ミリの気泡が無数にある。気体は固体より熱伝導率が低いため、保温性が高く、スープが冷めにくいという。

もう一つの人気の理由はスピーディーで時間通りの配達にある。

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