輸入依存のジェネリック薬。有効成分「原薬」不足で課題浮き彫り

 

コロナ禍のサウジ

【読売】は7面にサウジアラビアの苦境について書いている。見出しから。

(7面)
サウジ財政 二重苦
コロナ歳出増■原油安
皇太子権力基盤 影響も

6月、サウジ政府は公務員への生活費手当(月約2万9千円)を撤廃。7月には付加価値税の税率を5%から15%に引き上げる。新型コロナウイルス感染対策費の高騰と原油安とで、今年第一四半期の財政収支は約9800億円の赤字となった。

新型コロナウイルス感染者は10万人を超え、治療費の無償化や民間部門の給与6割補助で、歳出増は避けられない。また歳入の6割以上を占める原油収入は、1バレル55ドルを想定していたにもかかわらず、実勢は40ドル前後。サウジの財政を均衡させるには、1バレル80ドルが必要とされる。3月、ロシアとの関係で増産に走ったことも影響しているという。

●uttiiの眼

サウジの統治者であるムハンマド皇太子については、ジャーナリストのカショギ氏がトルコのサウジアラビア領事館で政府職員らに殺害された事件で、殺害を指示したのではないかとの疑惑がずっと取り沙汰されている。国連の特別報告者は「皇太子と政府高官が関わっていた証拠がある」としているが、サウジ国内では5人に死刑判決、3人に禁固刑が科されて幕引きが為された。皇太子側近は無罪、犯行は皇太子や側近の指示によってではなく、勝手に行われたものとされている。

その皇太子が脱石油依存を掲げて打ち出した経済計画が、コロナ禍による歳出増と、やはりコロナ禍の影響による原油安で歳入が減ったことから、見直しを迫られているという。それでも、強権的な政治は続いており、「緊縮策が長期化すれば、国民に不満が広がり、皇太子の権力基盤が揺らぐ可能性がある」という。

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