台湾併合と沖縄占領は2年以内。香港を潰した中国が危険な賭けに出る理由

 

習近平には、台湾併合を急がなくてはならない事情がある

習近平は2022年の共産党大会で、総書記3期目を狙っていますが、そのためにも、台湾併合を急がなくてはならないわけです。何の功績もなくして、権力をいつまでも掌握していることは、長老をはじめ党内からも批判が噴出し、失脚につながる可能性があるからです。

中国は、香港立法会議員の任期を1年延期しました。これにより、香港での議会選挙が1年間延びました。いま香港で選挙を行えば、民主派による反中キャンペーンで香港が再び大混乱するという懸念からでしょう。だから国家安全維持法で民主派を締め付け、香港を大人しくさせている間に、台湾統一に集中しようと考えているのではないかと思います。

中国、香港立法会議員の任期を1年延長-香港メディア

そうなると、台湾にとって今年、来年が大きな正念場になると見て間違いありません。すでに台湾では今年1月の総統選挙で蔡英文が再選し、あと4年は民進党政権が続きます。また、次の大きな選挙といえば2022年の統一地方選挙ですが、2018年の統一地方選挙では国民党が勝ちすぎたため、2022年は国民党が議席を減らすと見られています。

しかも、蔡英文は新型コロナ対策の封じ込めに成功したため支持率も高く、これが急速に低下することも考えにくいでしょう。

中国お得意のフェイクニュースで選挙をかき乱すことも、民進党政権を追い落とすことも、しばらくはできないとなれば、軍事侵攻など強硬手段に打って出る可能性も否定できません。香港の状況を見れば、もはや中国は国際社会からの非難などを気にしている余裕もないようです。

もちろんそうなれば、アメリカとの軍事的対立が激化するでしょう。高雄市では親中派の韓国瑜がリコールされたことで、これまで実現しなかったアメリカ海軍軍艦の高雄市寄港が現実のものとなる可能性が高まっています。

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