作者のチャラさ反映?妻子を捨てて、こじるりを「攻略」
もちろん現実的に、古代の戦場で女性が活躍していた可能性は絶無なのですが、キングダムはリアリティよりあくまでエンタメとしての完成度を追求しており、史実は二の次です。
その代表というべき描写が、敵を鎧ごと叩き斬るシーンです。
「鎧無意味」と書けば、地球上の誰もが「キングダム」と読めるほどですwww
確かに当時の鎧はなめし革や青銅製でそれほど強度は強くないようですが、防御の役に立たなければ最初から着ないはずです。
歴史考証に基づけば、敵を転倒(落馬)させて、鎧の隙間から刺すような戦闘シーンになるはずです。それでは絵的に迫力が出ないので、鎧ごと斬ることにしたのでしょう。
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……ただキングダムは確かに面白いのですが、大の大人を感動させるような深いメッセージは感じられません。
例えば、信は数えきれないほどの敵兵を殺害しますが、それについて、生身の人間のように罪悪感や葛藤が描かれたりはしません。ひたすらテンポよく豪快な戦闘シーンが続きます。極めてゲームチックな面白さです。
その意味において「大作」ではあるものの、「名作」には値しないのかもしれません。
確かに「ドラゴンボール」も「こち亀」も、大人が泣くような深い作品ではありませんが、キングダムは完全に大人向け作品なのでその点は残念です。
主人公の信には、作者・原のセルフイメージが最も色濃く反映されているはずです。信は完全な直情型で、人間的な深みはまるで感じられません。精神年齢は小学生くらいでしょうw
大人の読者が感情移入できるキャラではないです。
信の底の浅さは、妻子を捨てて次々にアイドルを「攻略」するという、原の「チャラい」生き様が反映されているのかもしれませんw
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