石破は堂々、菅チラ見、岸田ゆらゆら。総裁選「演説」をプロが辛口分析

 

岸田 文雄氏のスピーチ評

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image by: 切干大根 / CC BY-SA

外相時代から、お殿様のような雰囲気を感じておりました、岸田さん。

キーワードは「聞く力」。テレビ映りもお三方のうちでは一番ではないでしょうか。

ワイドショー情報ですが、岸田さんは人の悪口を言わないのだそうです。清廉潔白なイメージが、お姿からも漂います。ですが、正式立候補前にメディアに露出した時点からちょっと気になっていたのは、お話しされる際に「え~、あ~」「その~」という唸り、つまり、言葉のヒゲ(と呼ぶのです)が時折見られるということです。

美声でわかりやすいお話ぶりでいらっしゃるのですから、ヒゲがなければ……と思ってしまいます。あ~う~、が出ると(故田中角栄氏は別として)どうしても、言い淀んでいる印象になるため、決断力が弱まる感じがするのです。

とっさの質疑応答なら考えながら話すため、少し出るのは仕方ないのですが、今回は準備に準備を重ねてのご登壇のはず。ならば、ズバッと言い切り、ヒゲは無し!と決定力をお見せいただきたいと思いました。

それから、今回は相当緊張されていらしたのでしょうか、声が心なしか上ずっていらしたような。それもそのはずです、一世一代の場ですから。ものすごいパワーが内側から湧いていらしたのだと思います!

また、体の軸が終始揺れていらっしゃいました。片足に重心を乗せ、すぐに反対足に重心を移す。会場で見ればそれほど気にならない可能性ありですが、テレビ画面で見ると体が揺れ、顔が動いてしまうのでせっかくのテレビ映りが「安定感がない」と取られてしまう……と思いながら、拝見しておりました。

両手で自然なジェスチャーをしながらのお話でしたので、アクティブと言えばそうとも言えますけれど。

キーワード「聞く力」は、石破さんも岸田さんも、わかりやすさからして、国民に向けた言葉のように思いました。国民が投票できる選挙なら響きますが、今回の選挙戦ではどうなのでしょう。

時間オーバーしながら、最後は「みなさんと政治を前進させるために」と締めていらっしゃいました。なんだかこちらも心臓がばくばくしながら、拝見した次第です。

立会演説会、1時間。中身の濃い時間でした。

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