石破は堂々、菅チラ見、岸田ゆらゆら。総裁選「演説」をプロが辛口分析

 

石破 茂氏のスピーチ評

トップバッター。ステージ上の席を立ち、お辞儀、小さめのメモを演壇に置いてから演説が始まりました。声量がすごいですね。普段わりとボソボソ、つぶやきながらも鋭い眼光と言葉で刺す、あのコメントぶりとは、別です。

選挙期間中に街頭で演説されるお姿は拝見したことはございませんが、きっとこの迫力で訴えておられるのでしょう。野太い声、時に両手のジェスチャー、です。

少し鼻声でいらっしゃる。この辺りに、高い緊張感が出ています。内容は「これが私が考えるあるべき政治だ」。地方創生、コロナ対策、特措法の改正、防災省の必要性。国のあり方を見直す、「グレートリセット」という言葉が政策のキーワードのようでした。

石破さんのスローガンは「納得と共感」。正式立候補前からメディアで繰り返しお話になっているキーワードですね。ポスターもお作りになりました。一般人には馴染みやすい言葉です。

「トップリーダーは相手を説得できる話を!」などと、かつては言いましたが、いまや「説得」は古いと思います。だって、誰も説得されてまで動きたいと思わないのでは、と感じるからです。「説得」するより、自分で「納得」して動きたい。これからは「人を動かす」ではなく「人が動く」だと思います。その点では「説得力と支持」ではなく「納得と共感」にされたのは、時流をつかんだ言葉選びであると思います。

会場に響き渡ったであろう声量と大きなジェスチャーで、時間をちょっとオーバーして演説を終了されました。途中、手元原稿をご覧になったのは数回あったかないかくらい。会場の聞き手に向けて発信していらっしゃいました。

20分、短く感じました。側で聞いていたほか2名の方のお姿も時々映りましたが、菅さんは落ち着いた感じ、岸田さんはナーバスにちょっと動きが多い雰囲気でした。

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