「記事を書く」ことの効用。現場で役立つ知識が身につく新しい学び方

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学んだ知識を確実に定着させるための方法は数多く提唱されていますが、中でも「人に説明してみる」というメソッドはよく聞くところです。そんな手法を人材教育に上手く取り入れているというのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で今回、インプットした知識を現場で使えるものとするために行っている取り組みを紹介しています。

「記事づくり」で学びが深まる

まだ大々的に公表できる段階にはありませんが、実は今、ある取り組みを行なっています。私はファッションの専門学校で、学生たちに販売のやり方を教える授業などを持っているのですが、その授業の中で、学生たち全員に記事を書いてもらう取り組みをやっているのです。

ブログ形式で進めていて、就職活動のことやファッションブランドのこと、その他、流行のことなど、様々な視点で記事を作ってもらっています。その企画書も学生たちに作らせているので、どんな記事の企画が出てくるかも含めて、毎回かなり楽しみなのです。

なぜこんなことをやっているのかというと、理由は2つあるのですが、その1つが、「記事を書くことで学びを深める」というものです。

学生たちは毎日色んな授業を受けています。しかしそのほとんどは、「受ける」という行為になっているため、受動的です。つまり、一方的にインプットばかりをしている状態なのですね。

ですが、私の経験上、インプットをするだけでは、自分の身になるような知識やノウハウが手に入ることはまずありません。私自身が勉強が苦手ということもあるのですが、どれだけ教科書の内容を授業で聞いていたとしても、しばらくすればすぐに忘れてしまっていて、現場という本番で使える知識にならないのです。

そうした状況を改善したいと思って、自ら企画した内容について、自ら調べさせて記事にするという取り組みを設けました。

まだまだレベルが低い状態なので、細かい添削や知識の誤りなどは、私がチェックをしながらという状態ですが、そのうち形になったら、少しずつ広めていけるようにしたいと思っています(もうすでにブログ自体は存在しているのですけど)。

知識やノウハウというのは、身に付いてこそです。ただ見聞きしたというだけではなくて、自分自身の引き出しの中にあるものをいつでも引き出せる状態になっていてこそ、初めて使える知識やノウハウとなります。

そうするためには、情報をただ入れるだけではなくて、忘れないようにするため、できるようにするために、何度も実践してみたり、誰かに説明ができるレベルにまで持っていかないといけません。そのためには、必ず外に出すという作業が伴います。

店舗で考えてみると、よく勉強会と称して朝礼の時間などに商品勉強をしている店が多くありますよね。これは非常に良いことだとは思うのですが、じゃあそれでスタッフがちゃんと商品知識を身に付けられているかといえば、決してそうとは言い切れないでしょう。ただ情報を一方的に受けているだけなので、身になる知識になっていないのです。

であれば、外に出す作業をセットにして、より自らの血となり肉となるような方法で学んでいかなければいけません。

そのためにどんなことをするのか。

教育者側だけではなく、自分自身でもどうすべきかを考えておきたいものです。

今日の質問です。

  • 知識やノウハウを身につけたと言える状態とはどういう状態ですか?
  • その状態にするためには、どんな方法で知識やノウハウを身につけますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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