アメリカ混迷の根源。中国に「覇権」を奪われるという被害妄想の代償

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トランプ氏の大統領就任以来、中国に対する「敵愾心」を隠すことがなくなったアメリカ。その理由として中国の台頭が取り沙汰されますが、根本原因はもっと深いところにあるようです。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、なぜ米国社会の全てが中国を憎悪感情でしか捉えられなくなってしまったのか、その要因を考察しています。

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※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2021年1月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

米中はゼロサム関係ではない――米国はなぜ対中ヒステリーに走るのか

1月7日付毎日新聞で坂東賢治=専門編集委員が「米中はゼロサム関係か?」と題したコラムを書いていて、この設問の仕方は正しい。設問それ自体に答えが含まれており、「米中対立激化で米政界やメディアには冷戦時代の米ソ関係のように中国の得点を米国の失点と見る『ゼロサム思考』が広がった。……〔が、この〕思考で米中どちらかの選択を迫るような手法は簡単には通用しまい」というのが結論である。

それはその通りだが、問題は、なぜ米国社会の上から下までが、中国を、ゼロか100か、敵か味方か、死ぬか生きるかといった極端な(思考と言うのも憚られる)激しい憎悪感情でしか捉えられなくなってしまったのかということで、それについてこのコラムは何も言及していない。

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