東京五輪中止にいよいよ現実味。バッハ会長強気も有力委員が弱気発言

 

2020年3月23日付
IOCのバッハ会長は、「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、東京五輪の延期を含めた検討を始めると明らかにした。大会組織委員会や東京都、日本政府などと協議したうえで、4週間以内に結論を出す方針」と。「中止」は議題にしていないとも。しかし、その翌日…。

2020年3月24日付
パウンド氏が米紙USAトゥデーに対し「延期が決まった」と述べた。2021年の開催の可能性が高いという。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた判断で、「先々の要素はこれからになるが、7月24日に開幕しないことはわかっている」と述べた。

*ここまでが「2021年への延期」の話。

2020年7月16日付
パウンド氏は北京の冬季五輪にも言及。「新型コロナウイルスの影響で、来夏に延期された東京オリンピック(五輪)が仮に中止となれば、2022年北京冬季五輪開催も危ぶまれると予想」したという。

*そして今回の、「東京五輪開催に「確信が持てない」」との発言。

●uttiiの眼

当初パウンド氏の議論は、基本的には「中止」を避け、なんとか開催したいということだったようだ。例えば、「中止したら北京の冬季五輪も開催できなくなる」という主張は、だから、どんな形でも東京五輪は開催しなければならないという主張の裏返しのように見えた。しかし、パンデミックは収まっていない。

どうすれば開催できるのか。「無観客」なら良いのではないか。あるいは「五輪選手にワクチンの優先接種」をしてもらうというのはどうか…。

パウンド氏はこんなふうに考え、その時々に発言してきたのだろう。だが、無観客もワクチン優先接種も受け入れられそうにない。だからこそ、ここに来ての発言が「開催に確信が持てない」と変わったのではないか。開催に確信が持てない…つまり「中止」判断に傾いたということだろう。

image by:Salty View / Shutterstock.com

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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