2020年5月21日付
ミャンマー政府が国際司法裁判所に提出する報告書についての記事。日本がその中身作りに協力していて、「ミャンマー政府は日本の支援を受け、警察官や軍人への研修などの方策を盛り込んだ報告書を提出し、問題解決に取り組む姿勢をアピールする見通しだ」と。
*8月。ロヒンギャが難民化する事件から3年ということで、日本国内にいる難民の窮状や、なかなかミャンマーに帰還できないバングラデシュの難民キャンプの状況、新型コロナの感染拡大が追い打ちをかけている状況についての記事。キャンプ内の感染者は8月19日時点で79人、死者6人となっていた。
*新型コロナ感染の話はその後、逆転する。12月になっても感染者は363人しか出ておらず、爆発的な感染を危惧していたWHOは逆に「なぜ感染者が少ないのか」、大掛かりな調査に乗り出す。もっとも、感染が分かれば離島に移送されるとの危惧から、感染が適切に報告されていない可能性も指摘されているが…。
2020年11月4日付
今回のクーデタのきっかけとなった総選挙についての記事。「アウンサンスーチー国家顧問が率いる与党・国民民主連盟(NLD)を含め、大多数の政党はロヒンギャ問題に触れず、争点にもなっていない。根強く残る差別意識のもと、迫害から逃れて隣国バングラデシュで暮らす約70万人の難民は帰還への希望を見いだせずにいる」という。
さらに、選挙の公正性についての批判も。「国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは「ロヒンギャが参加を拒まれている限り、この選挙は自由で公正なものではない」と批判している」と。
*国軍が不満を持ったのとは全く違う意味での総選挙の問題。
2020年12月6日付
今度は、バングラデシュ政府による新たな迫害とも執れる措置。「バングラデシュ南東部コックスバザールの難民キャンプで生活するイスラム教徒ロヒンギャについて、バングラデシュ政府が、ベンガル湾の島へ移送を始めた。島は豪雨や高潮に見舞われることがあり、国連やNGOなどからは「水没する懸念がある」との声が上がっていた」
*コックスバザールのロヒンギャ難民は約100万人。過密となっていることに加え、ロヒンギャが定住することに対して地元住民の反発があったというが…。
*最後は、群馬県内の小学生4人が、クラウドファンディングで300万円を集め、ロヒンギャ支援のために難民キャンプの学校に送ったとの記事。
●uttiiの眼
日本国内に一定数のロヒンギャ難民が暮らしていること、ロヒンギャに関心を持つ若い人たちがいることが分かる。また、ロヒンギャ自身の状況は極めて劣悪な状態のままミャンマーとバングラデシュの狭間で正当な権利を奪われたままだ。
もともと、ロヒンギャ迫害が始まったのは1962年の軍事クーデタ以降とされている。決して3年前の出来事ではない。今また軍政が復活することで、ロヒンギャにとって一層厳しい状況となることが懸念される。
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