増え続ける「押印不要」書類。本当にハンコがなくても大丈夫なのか

Inn (hanko) means Seal, Japanese word
 

大塚T 「『行政手続における書面主義、押印原則、対面主義の見直しについて』の規制改革推進会議では、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、また、デジタル時代を見据えたデジタルガバメントの実現のため、とありますね」

E子 「行政手続等についても【緊急対応】では、文書をPDF等によって添付する形でeメールでの提出やオンライン提出を認める。その際、押印については、押印の廃止、省略等をする。添付書類のうち、直ちに提出が困難なものについては、添付の省略又は後日送付を認める。とあるわ」

大塚T 「押印が求められている趣旨としては3点があがっています。

1.本人確認(文書作成者の真正性担保)
本人確認のための手法は他にも多数ある上、実印による押印でない場合には本人確認としての効果は大きくないことに留意する。

2.文書作成の真意の確認
本人確認がなされれば通常の場合には不要であると考えられることに留意する。

3.文書内容の真正性担保(証拠としての担保価値)
実印でない押印の意味は必ずしも大きいと言えないこと、文書の証拠価値は押印のみによって評価されるわけではなく手続全体として評価されることに留意する」

E子 「押印を代替する手段としても、いろいろあるから読み上げていくわね。

  1. 継続的な関係がある者のeメールアドレスや既登録eメールアドレスからの提出
  2. 本人であることが確認されたeメールアドレスからの提出(本人であることの確認には別途本人確認書類のコピー等のメール送信を求めることなどが考えられる)
  3. ID/パスワード方式による認証
  4. 本人であることを確認するための書類(マイナンバーカード、運転免許証、法人の登記書類、個人・法人の印鑑証明書等)のコピーや写真の PDF での添付
  5. 他の添付書類による本人確認
  6. 電話やウェブ会議等による本人確認
  7. 押印のなされた文書の PDF での添付
  8. 署名機能の付いた文書ソフトの活用(電子ペン等を用いた PDF への自署機能の活用等)
  9. 実地調査等の機会における確認

以上!…」

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