増え続ける「押印不要」書類。本当にハンコがなくても大丈夫なのか

Inn (hanko) means Seal, Japanese word
 

深田GL 「今後、さらには行政ではどうするのか?っていう、行政手続等の類型毎の対応方針も知っておきたいね」

大塚T 「まず、社会保険・労働関係(健康保険、雇用保険、労働基準、労働安全等の各種申請・届出)については、オンライン利用率が低い手続が多いので、オンライン利用の周知を行うとともに、使い勝手の改善を行う。また、必要不可欠な文書以外については緊急対応時は提出を求めないなど、申請者負担の軽減を図る。必要であれば電話・メール等で内容を確認することも可能であるため、押印を求める必要性は低い。ということです」

E子 「各種証明書(就労証明書、在職証明書等)については、オンライン申請を進める、その他各種証明書では事業者の押印を廃止する方向、PDFファイル等による書類提出を認める。そういう方向でいくってことよね~」

深田GL 「僕は、従業員本人の内容確認の証拠性を高めるためには、押印がもらえるならもらっておいた方が良いと思うよ。押印がない書類は、従業員本人又は従業員代表の意思に反した文書としてトラブルになり得るリスクがあるもんな~」

大塚T 「どうもハンコをなくすことが、手段でなく目的になってしまっているように思いません?」

E子 「そうよねー。押印なくせばOK!で、そもそもその意思確認プロセスが必要かどうかということについての議論されていないのはおかしくない?『本人の意思確認がどこまで必要か?』について、各書類ごとに判断すべきものよね~」

新米 「あっ、ボク、良いこと考えました!」

大塚T 「何?」

新米 「36協定、押印してもらえる事業所では新しい書式に移行しないで、今のまま使えば良いんじゃないですか」

大塚T 「あ、それ良いかも。あんたもたまには機転が利くじゃん!」

新米 「でしょー。そうしたら、また新しい書式に移行しなおす手間もなくなる…」

E子 「ブッ、ブッー!残念でした~。前の書式使うのは構わないけど、チェックボックス部分を添付して届出しないといけないんだって」

深田GL 「それは、社労士事務所としては格好悪いし、違う意味で手間だね」

新米 「あちゃー。ダメでしたか…」

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