NHKで国会中継が行われなかった理由
その山田氏が25日、衆院予算委員会に参考人として出席。高額接待を受けたことに対する質疑が行われた。
会食はあったものの、一般的な懇談で特別な働きかけはなかったと説明。「総務省在職中の違反行為で公務員の信用を損なうことになり、深く反省している。大変申し訳なかった」と陳謝した。
また、菅首相の長男が会食に出席していたことについて問われると、認識はしていたと答える一方、「私にとって大きな事実ではない」などと述べた。
山田氏は記憶が不明瞭だとの趣旨の説明を繰り返し、核心部分についてそれ以上触れられることはなかった。
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国会で山田氏がどのような発言をするのか、国民の関心も高かったはずだが、NHKでこの国会中継が放送されることはなかった。
議員が居眠りしているような国会の様子は中継するのに、なぜこのような大事な日の中継が行われなかったのか?
そこには山田真貴子・内閣広報官に対するNHKの“忖度”があったのではとの見方がある。
官邸だけでなく山田氏にも忖度するNHK
実は山田氏とNHKはただならない関係にある。
NHKの看板ニュース番組『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスター(55)が3月末で番組を降板することが決まっているが、その原因は有馬氏が菅首相を怒らせたことにあるとされている。
というのも、昨年10月、NHKは「所信表明の話を聞きたい」として菅首相に出演を依頼。しかし、予定には“なかった”学術会議問題について有馬氏が、「説明が欲しいという国民の声もあるようには思うんですが」と問いただした。
これに対して菅首相サイドが激怒。
放送翌日にNHKに官邸から抗議の電話が入ったといい、その連絡をした張本人が山田氏であると報道された。
25日の衆院予算委員会でこの疑惑について尋ねられた山田氏は、「番組出演後に電話を行ったことはございません」と否定。
同委に出席していたNHKの前田晃伸会長も、「山田広報官から抗議の電話を受けた事実はない」と述べた。
しかし、抗議でなくても電話がかかってきた事実はあるかと問われると、前田氏は「お答えは差し控えます」と回答し、その後も同様の発言を繰り返した。
これは明らかにNHK側が内閣広報官である山田氏に気を使っていると言わざるを得ない。
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受信料の値下げなどでやり玉に挙げられているNHK、これ以上菅政権に睨みをきかされることは避けたいはずだ。
今回の国会中継がなかったことに関しても、NHKが山田氏、ひいては菅政権に忖度したがゆえの出来事だったに違いない。