京大教授が呆れた、吉村府知事「飲食店いじめ」発言の支離滅裂

 

恐らく彼等は、上記の様な吉村発言批判をする我々を徹底批判するに違いありません。

「どれだけ感染が終息したように見えても、これまで何度も感染拡大して、高齢者が一杯死んできたじゃないか!

だから、ず~っと自粛し続けるか、あるいは、高齢者のワクチン接種が終わるかしない限り、感染が広がって人が死ぬんだよ!

だから、高齢者の接種が終わるまで、自粛は解除できないんだよ!

さもなければまた、感染が広がって人が死ぬじゃないか!?

この意見に反対するってことは高齢者を見殺しにするっていう事だぞ!!

そんな奴は、人殺しと何らかわらねー、邪悪な輩なんだよ!!!」

……ってことで、僕は完全にこういう人達からすれば、「高齢者を見殺しにする人間のクズだ」ってことになるわけです。

で、こういう意見を聞けば一瞬、どんな方でも吉村発言にもやっぱり一理あるのかなぁと思えてくるでしょう。

しかし、こういう発言は一言で言うと、

「コロナで死ぬ人を見殺しにしちゃいけないから、安全になるまで飲食店は営業を制限し続けろ」

という話です。そしてこれを批判した途端に彼等は「お前は人を見殺しにするのか!?」と非難して、「人の命」を人質にして批判者を黙らせようとする、というのが彼等の手口なわけです。

それを当方は暴論だと言ってる訳ですが、そんな暴論が許されるなら、吉村知事は次の様な事を言わないといけなくなってしまいます。

「通勤電車で感染が広がり人が死ぬかもしれないから、通勤電車の利用を制限しよう」

「コンビニやスーパーで感染が広がり人が死ぬかもしれないから、コンビニやスーパーの営業や利用を制限しよう」

「公園のジョギングで感染が広がり人が死ぬかもしれないから、公園のジョギングを制限しよう」

もう滅茶苦茶ですが、TV見てると実際にこんなノリの番組は決して少なくはありません。こうなれば結局は「ステイホームが一番いい」ってことになるわけですが、いくらステイホームやってても、結局は完全に安心することなんて出来ません。なぜなら……

「ウーバーイーツで配達される食品が感染してて、それを配った時に感染が移って人が死ぬかもしれないから、ウーバーオイーツの活動を規制しよう」

「水道が汚染されてる可能性もあるから、水道水を飲むと感染して死ぬかも知れないから、水道水を飲むのを規制しよう」

「家の周辺の空気が汚染されて、その空気を吸うと感染して死ぬかも知れないから、換気行動を規制しよう」

っていう話になってくるからです。

ここまで来ればもう、誰がどう見ても滅茶苦茶だと思えて来ますが、人によっては、「そうだそうだ」と思う人もいるに違いありません。調理人の厨房や水道局は感染対策をほぼ完璧にやってるからリスクは殆ど無い、って思う人も居るでしょうが、それでも「リスクがゼロか」と言われれば絶対そんな事は言えないからです。空気感染なんてどう考えてもねぇだろ、と科学的に殆ど分かってますが、それだって、リスクが絶対の絶対の絶対にゼロなのかと言われればそうじゃないからです。(メルマガ『藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~』より一部抜粋・敬称略。続きはご登録の上、お楽しみください)

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京都大学大学院・工学研究科・都市社会工学専攻教授、京都大学レジリエンス実践ユニット長。1968年生。京都大学卒業後、スウェーデンイエテボリ大学心理学科客員研究員,東京工業大学教授等を経て現職。2012年から2018年まで内閣官房参与。専門は、国土計画・経済政策等の公共政策論.文部科学大臣表彰、日本学術振興会賞等、受賞多数。著書「プライマリーバランス亡国論」「国土学」「凡庸という悪魔」「大衆社会の処方箋」等多数。テレビ、新聞、雑誌等で言論・執筆活動を展開。MXテレビ「東京ホンマもん教室」、朝日放送「正義のミカタ」、関西テレビ「報道ランナー」、KBS京都「藤井聡のあるがままラジオ」等のレギュラー解説者。2018年より表現者クライテリオン編集長。

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