昔“読モ”で今40代。職場の新人女子の若さに焦る気持ちの抑え方

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鏡に向かうと重力を実感する顔や体つきが目に入ってくる。気づけば、かつてチヤホヤされていた役回りは、職場の新人女子に変わっている。歳をとることの一面ですが、現実を受け入れられず苦しむ人が特に女性に多いようです。今回のメルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』では、著者で公認心理師の永藤かおるさんが、読者の相談に答え、若い人を参考にし張り合っても心穏やかにはなれないとバッサリ。チヤホヤされた過去への執着を捨て、少し前を行く「目上の素敵な人」を手本にすべきとアドバイスしています。

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ちょっと御相談がありまして:歳をとることが怖い

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Q.
40代前半女性、Mと申します。歳を取ることが怖くてたまりません。10代から20代にかけて、読者モデルをしていました。30代前半で結婚し、子どもを2人産み育て、産休・育休を経て会社に復帰したときに、同じ課に配属された新人女子のキラキラした若さを目の当たりにして、ものすごくショックを受けました。

「私、いつの間にオバサンになっちゃったんだろう……」

肌のハリも、髪のツヤも、何もかもが違います。メイクも服も、彼女やその年代の女子に比べて自分は何もかも野暮ったい気がします。同僚や上司も若い彼女たちをチヤホヤします。

それ以来、若い子たちにいろいろ聞いて、同じ化粧品を使ってみたり、同じブランドの服を着てみたりしましたが、なんだか似合わないのです。

幸い、夫婦共働きで、金銭的な余裕はあるので、ある程度美容などにお金はかけられます。顔の皺を見るたびに、ヒアルロン酸注入やボトックス注射などもやらなきゃと焦る自分がいます。でも同時に、そんなところにお金をかけるくらいなら、子どもの教育費に充てたほうがいいんじゃないかということも頭をよぎります。

でも、若い後輩女子たちを目にするたびに、ものすごい焦りの気持ちがマグマのように湧いてきてしまうのです。どうしたらいいのでしょうか?

【永藤より愛をこめて】

小学生にも、中学生にも、高校生にも、大学生にも、「入学式」があって、「卒業式」があります。だから私たちは明確に、「今自分は中学生なんだ」「今自分は大学生なんだ」ということを自覚することができます。でも、大半の人は10代後半から20代前半でその儀式を終えます。そしてそのあとは、ぬるっと年齢を重ねていくのです。

オバサンにもオジサンにも、ババアにもジジイにも、入学式はありません。私たちは皆、ぬるっとオバサンになり、オジサンになり、そこから長い道のりを歩むのです。時間が逆行することは決してないのです。

お分かりですよね、Mさん。今のあなたや私がセーラー服を着たり、ランドセルを背負ったりしたら、それはもうホラーかコントです。まあもちろん何を着ようと、公序良俗に反するものでなければ、誰からも文句を言われる筋合いはありません。

着たいものを着ればよろしいし、したい化粧をすればよろしい。ヒアルロン酸でもボトックスでもバッキバキに入れたらよろしい。ご自身が幸せになるのであれば。

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