「あら探し」はやめなくていい。公認心理師が目からウロコの助言

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人の悪い面やちょっとした失敗などにすぐに気づいてしまい、ダメな部分ばかり見てしまう。30代女性からの「あら探し」の癖をやめたいとの悩みに答えるのは、メルマガ『公認心理師永藤かおるの「勇気の処方箋」―それってアドラー的にどうなのよ―』著者で公認心理師の永藤かおるさんです。自身もその傾向があったと語る永藤さんは、「悪い癖」と考えてやめる必要はないと回答。鋭敏な感覚を持つ人の能力と捉え、「良い癖」を身につけるために活かすべきとアドバイスを送っています。

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ちょっと御相談がありまして:あら探しをやめたい

皆様からお寄せいただいたご相談や質問にお答えしたり、一緒に考えたりしていきます。

Q.

30代女性、会社員です。私の癖は、人の欠点を見つけてしまうこと、ひいてはあら探しばかりしてしまうことです。例えば、すごく外見がよくて、素敵な女性がいても、「字が汚い」とか、「1本だけネイルが剥げている」とかを見つけるのがほかの人より早いです。

他にも、仕事で上司に強く注意されたりしても、「メガネに指紋ついてる。汚い」とか、隣の家に住んでいる、ちょっと苦手な中年女性を見かけると、「セーター毛玉だらけ」とか、とにかくマイナス点をすぐみつけてしまうのです。もちろん本人に指摘することはありません。

「その人が嫌いだから悪いところが目に付くんでしょう?」と、以前相談した友人には言われたのですが、好きな人の悪いところも見つけてしまうのです。

先日、付き合い始めたばかりの人とご飯を食べに行ったのですが、「うわ、こぼした」とか、「スープすする音がなんか嫌かも」とか、「靴下に穴あいてる」という、マイナスのところをいくつか発見してしまいました。

それだけでお付き合いをやめるほどではないのですが、こんなことばかりしていると、嫌になってしまいそうですし、彼にもばれてしまうのではないかと思います。そして、相手にも、私のマイナス点が見つかっているのではないかと思い、不安です。どうしたら私のこの悪い癖をやめられるでしょうか?

【永藤より愛をこめて】

ああ、ワタクシ永藤、ちょっと似ています。なんでしょうね、なんか変なところとか、マイナス点が目に飛び込んできてしまうんですよね。「あら探し」というよりも、「まちがい探し」みたいな感覚でしょうか。

学生の頃、「変な寝ぐせ」とか「アゴから白い毛生えてるよ」とか、何の躊躇もなく口に出していたら、友人に「無神経すぎ!」と怒られました。本当に無神経だったと今は反省しています。

さて、嫌いな人や苦手な人に対しては、ある種の危機管理能力のようなものが働いているともいえるのではないかな、と。自分に対して危害を加えてくる人に対して、マイナス面という違和感を覚える部分を発見して、「この人、なんか変だから近寄らない方がいいぞ」というのを、身をもって感じているというか。

ただ、あなたの場合、その感覚が鋭敏すぎて、全方向に応用してしまっているのが繰り返され、定着してしまっている状態なのではないでしょうか。たぶん、鋭敏な感覚をすぐに鈍化させるのは難しい気がします。そうだとしたら、「マイナス面と同様、もしくはそれ以上にプラス面にも鋭敏になる!」という方法はいかがでしょうか?

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