我が社を「ビジョナリー・カンパニー」にするためにやるべきこと

 

鈴木敏文さんの発想力

大きな成果を成し遂げるには、経営者が“本質”に沿い適切に“時を告げ”失敗もあるなかで忍耐強く実行しなければなりません。さらにビジョナリーカンパニーになるには「時を告げ続ける時計」つまり経営理念を企業文化となす“組織”をつくらなければなりません。そこのところも考えあわせ、取りあえずは時を告げるについて考えます。

まずは“時を告げ続け”大きな成果を実現させた経営者、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文さんの語ること聞きたいと思います。なぜなら「時を告げる」について、多くの示唆があるからです。

鈴木敏文さんは、京セラの稲盛和夫さんと同じ昭和7年生まれだそうで、いくつもの共通点があると言われます。二人とも旧制中学受験を失敗し、就職も希望企業ではなかったのです。まったく別次元のことになるのですが、もっとも共通するのは「二人の基本的価値観でしょう」だと言われています。

では、成功の最大要因である基本的な価値観とは何なのか。稲盛さんは、常に「人間として何が正しいか」で判断し「世のため人のため」を志向して“利他”の心を何よりも大切にとします。鈴木さん自身については、常に「お客様の立場で」で考え、何が正しいかを判断し、会社の都合の悪いことでも躊躇せず決断します。

ここで基本とされているの「マーケティング』」の基本精神そのもので、そのことに加えて鈴木敏文さんの特徴は、その日常業務のあり方が常に回りのほとんどが大反対する「イノベーション」の連続です。

自身の「“仕事の本質”への気づき」を、このように説明しています。

「“未来を起点にした発想”を持ち“客様の立場”で考え抜く、目的が明確になれば、それを達成する手段としてのいろんな知恵やアイディアが浮かぶ、それが“仕事をする”ということです」

こんな見方もしています。

「お客様の“おいしいもの”は“飽きるもの”でもあるから『もっとおいしいもの』を出し続けなければならない」

鈴木敏文さんの成功の源泉をみると、絶えず「今まで世になかったものを世に出し続ける」その「発想力」があってのことで、「目の前にはレールは敷かれていない。だから、どんな方向にも新しく踏み出すことができれば、自分も変えることができる」「過去のレールの延長線上に自分のレールを引いてはいけない」。

さらに「無から有を生み出すには『未来を起点にした“発想”』が大切」「過去が、今を決めるのではなく、未来が今を決める」。鈴木敏文さんの“発想”は、ほとんどの人から大反対を受けました。それについて「過去の経験というフィルターが、未来を見えなくする」「誰もが未来とお客様から『宿題』をもらっている。」とします。

おもしろいことを言っています。

「みんなが良いと賛成することは、たいてい失敗し、みんなが反対することはたいてい成功する」

もとより、未だ世になかったものを行うについて、それは失敗から始まるのだけれど「“本質”さえしっかりつかんでいれば、小さな失敗をしても少し進路が曲がっても、直しながら進み最後は成功に至る」。

鈴木敏文さんは、戦後社会のフェーズ3の「消費者による生活の合理化の時代」において、「明日の顧客は何を求めるかを考え、新しい発想力や“判断の尺度”を顧客に合わせ、迷わず判断していく力“自分で考える力”を持ち、新しい価値を生み出す」ことによって優良企業を生み出したのです。

フェーズ1は、メーカーによる合理化の時代で、フェーズ2は、流通業による合理化の時代だとします。

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