残業に休日出勤はもう勘弁。仕事を効率よく処理するためにやるべき秘策

 

さて、悪循環を止める方法ですが、優先順位をつけて仕事を処理しようとよく言われます。教科書的には正しいですが、人が処理する場合は、自分がいっぱいいっぱいにならない工夫が必要です。

処理能力を一番ひどく奪うのは、「ああ、もうこんなにある。どこから手をつけたらいいかわからない。どうしようもない」というあきらめの境地です。戦うに戦えなくなっていきます。ため息ばかり出て、力が出なくなってきます。

それを防ぐには、実は優先順位を過剰に考えるよりは、目についたものを片っ端から処理して、残業務を減らし、「あとこれとこれとこれだけやれば何とか片付く、だから、もう少し頑張ろう」というふうに考えられる形にしていくことです。

合理性はそこまでありません。20個片づけなくてはいけないとき、簡単なものからさっさと片づけ、むずかしいものを後に残したほうが、モヤモヤが減り、より効果的に取り組むことができると私は考えています。

こういう大胆なやり方をすると、悪循環が少し止まり始めます。精神的な余裕が出始めると言ってもいいでしょう。

その次にやるべきことは、この際、やめてしまってもいい業務はないか、吟味することです。やめてしまうと何かと問題があるように見えますし、関係各所は騒ぎ立てますが、実はそこまで大切でない業務も長年のおりとして相当にあるはずです。

そこを大胆に削っていきます。これは、先輩社員にも手伝ってもらって、思い切りをよくしたほうがいいです。自分ひとりでは、なかなか踏ん切れません。

次には、残った業務のやり方を大幅に簡素化し、まずはいったん終わらせることに集中します。2~3割の削減、改善は絶対にできると信じて取り組んでください。

1~2週間、このように集中して取り組んでいると、結構、展望が開けます。絶対無理と思っていた業務の山がいつの間にか、何とかなりそうな状況に見え始めると思います。

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ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター 東大工学部卒業後、コマツにてダンプトラックの開発に携わる。スタンフォード大学大学院に留学し機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。ソウルオフィスをゼロから立ち上げるなど、14年間活躍。その後、ブレークスルーパートナーズ株式会社を共同創業し、ベンチャー共同創業・経営支援、大企業の経営改革、経営幹部育成、新事業創出に取り組む。韓国、シンガポール、インド、ベトナムなどの企業を支援。 著書に 『ゼロ秒思考』 『速さは全てを解決する』 『瞬時に切り返す会話術』 『自己満足ではない「徹底的に聞く」技術』 など、国内24冊、海外23冊。合計113万部超。 内外での講演多数。東京大学、早稲田大学、電気通信大学、北陸先端科学技術大学院大学講師。

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