文在寅に大ブーメラン。朴槿恵を追い詰めた同じ疑惑に問われる妻

2022.04.10
kp20220408
 

2016年、当時の朴槿恵大統領弾劾のため、あらゆるマイナス情報を用い総攻撃に勤しんだ韓国の「共に民主党」。しかし現在、同党の文在寅大統領夫人が、朴元大統領を追い詰めた同じ罪に問われるという事態に見舞われているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では、韓国在住歴30年を超える日本人著者が地元紙のコラムを引く形で、文大統領夫人が糾弾されている浪費問題を紹介。さらにこのような状況を「歴史の法則」とした上で、尹錫悦新大統領に対する一抹の不安を記しています。

朴槿恵に放たれた玉が6年経って金正淑に飛んできた

文在寅の奥さんの金正淑氏の浪費が問題となっているが、毎日おさまるところを知らない。きょうも朝鮮日報のコラムを土台としてご紹介したい。

2016年12月2日朝、あるラジオ時事番組のテーマは朴槿恵大統領の服だった。アンカーが「服の価格総額はいくらぐらいなのか」と尋ねた。記者は「朴大統領が服を買った江南の婦人服屋さん周辺の女性スーツが最低45万から300万ウォンだ。1着平均「200万ウォン」と見積もって370着なら4年の衣装費が「7億4,000万ウォン」と答えた。単純で無知な計算法を堂々と突きつけて7億4,000万という具体的な数字をはじき出すその果敢さにも、当時は舌を巻いたものだ(実際にはこれほどの額ではないのだが)。

この放送が終わって数時間後に民主党報道官室は、「朴槿恵大統領の服代は賄賂なのか予算なのか。即、明らかにせよ」という論評を出した。その後、7億4,000万ウォンは朴槿恵大統領を攻撃する公認数値として定着した。

朴大統領の服代問題は、行きつけの服屋さんのCCTV映像から始まった。崔順実(チェ・スンシル)氏が朴大統領の衣装代金を5万ウォン札で計算する場面だった。野党の人々は、「少なくとも数十万ウォンを現金で出したっていうことだから、これは賄賂ではないのか」と問い詰めたわけだ。

その時と似た場面が最近、平行理論のように展開されている。主人公だけが朴槿恵から金正淑に変わっただけだ。ネチズン捜査隊は、金夫人が公式行事で新たに披露した衣装178着を見つけた。朴槿恵洋服代の計算法を借りれば、1着当たり200万ウォンで計算して3億6,000万ウォンとなる。

金夫人が重要無形文化財の職人に韓服を700万ウォンで購入した後、同行した補佐官が5万ウォン札で支払ったという証言も出た。その補佐官は6年前、朴大統領の服代が賄賂なのか予算なのかを明らかにせよと迫った、あの民主党副報道官だ。

大統領府報道官は、「服代を現金で支払ったことが問題なのか。あれは職人に対する礼遇」と言った。巨額を現金で受け取って良い点は、売上高の隠蔽しかない。大統領夫人のブラックマネー疑惑を覆い隠そうとして、国宝級の職人を脱税容疑者扱いするようなものだ。

民主党の李洛淵(イ・ナクヨン)前代表は、金正淑の服代論議について、「大統領配偶者の公的役割に対する理解不足を露わにする恥ずかしいほど低級な政治だ(服代ぐらいで喧々諤々するなの意)」と述べた。金夫人の活発な外部活動はよく知られている。金夫人は2年間、コロナ事態の中でも海外歴訪は28回、45か国を訪れた。歴代大統領夫人のうち回数では李明博大統領夫人の金潤玉(キム・ユンオク)氏と1位タイ、訪問国数では単独1位だ。

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