プーチン憤死寸前。独裁者の判断力を奪う「3つの悪いニュース」

 

フィンランド侵攻の可能性

というわけで、

  • 4月12日、プーチンの盟友メドベチュク逮捕
  • 4月13日、フィンランドとスウェーデンがNATO加盟の意向を表明
  • 4月14日、黒海艦隊旗艦「モスクワ」沈没

プーチンに「とても悪いニュース」が連日起こっています。

今私が懸念しているのは、「プーチンがフィンランド侵攻の決断を下すのではないか」ということです。普通に考えたら「そんな、バカな!!!」ですよね。

「ウクライナとの戦いに苦戦しているロシア軍が、フィンランドとも戦う????」

常識的に考えたら、「絶対ありえない!」です。私も、そうならないことを願っています。

私は去年の12月14日、現代ビジネスに以下のように書きました。

プーチンはかつて、欧米からの制裁を恐れずに、クリミア併合を断行した。だから、バイデンの「制裁カード」でプーチンを止めることができるか、100%の確信は持てない。

 

もしも、ロシアがウクライナ侵攻を決意すれば、いわゆるウクライナ東部「親ロシア派」ルガンスク州、ドネツク州を完全に「独立」させるだろう。

私は、「プーチンは武力行使をもっとも躊躇しない男」であることを知っていました。だから、4か月前に「ウクライナ侵攻の可能性がある」ことを理解していた。

しかし、ほとんどの人は、「ウクライナ侵攻なんてありえない!」と思っていたでしょう。現在、ロシアの「フィンランド侵攻」は、「絶対あり得ない!」という感じでしょう。私も、そう願います。

ですが、プーチンは、「戦略的決断」をしないのです。彼は、いつも「戦術的決断」を下し、先に進むほど苦しくなっていく。そんな「戦術的」な彼が、「フィンランドがNATOに加盟する前に打倒してしまおう」と考える可能性がある。「加盟前なら、NATO軍は、フィンランドを助けないだろう。ウクライナがそうだったように」と。

ちなみに、私は、フィンランドがとても好きで、本の中で何回も紹介しています。

すでに「現代のヒトラー=プトラー」になってしまった彼が、最悪の決断を下さないよう祈りましょう。

(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2022年4月15日号より一部抜粋)

image by: Ververidis Vasilis / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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