SNSには頼らない。長崎ちゃんぽんリンガーハットは売り物に何を付けたのか

 

コロナ禍の緊急事態宣言などで、営業時間を短くせざるをえず、時短で営業していた時期の売り上げが、落ちる飲食店も多くありました。

そこに目をつけたのが、自販機メーカーの、サンデン・リテールシステムという会社でした。

日経新聞によると外出が減って、飲料自販機の売上高が減ってしまった中、巣ごもり需要で伸びた冷凍食品に注目したそうです。

この自販機の名称は「ど冷えもん」だそうです。「24時間無人で売れる」とアピールすると、「冷食メーカーより時短で夜に営業できない、個人飲食店からの声かけの方が早かった」とのことでした。

確かに、このような店は増えているようで、東京新宿区、荒木町の私のオフィスの近くにも、美味しい豚骨ラーメンの店があるのですが、半年くらい前からやはり自販機で、冷凍のお店のラーメンと餃子を売っています。

個人店でも、美味しくて行列ができるお店は多いですよね。

マーケティングにおいて、売り物そのものを変えるのは、簡単なことではありません。

ただ、売り先に付加価値をつけることはできます。

この場合は、売り物の長崎ちゃんぽんに、「いつでも持って帰り、リンガーハットの味を家でも楽しめる」という、体験価値を付加しました。

売れなくなってくると、広告費を増やしたり、あたらしいSNSやITを取り入れたりと、手法に頼りがちです。

しかし、この自販機での販売のように、付加価値をつけて売り方を変えれば、売り物を大きく変えず、顧客にも満足してもらえることができます。

今回は飲食店の事例ですが、他の業界、業種でも使える、示唆に飛んだ事例です。

毎号「情報の何に気づくべきか?」という勘どころを解説する理央 周さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ

 

image by: yu_photo / Shutterstock.com

理央 周この著者の記事一覧

ビジネス・仕事に大事なのは、情報のキモに「気づき」どう仕事に「活かす」かです。トレンドやヒット商品には共通する「仕掛け」と「思考の枠組み」があります。このメルマガでは、AI、5G、シェアリングなどのニュースや事例をもとに、私の経験とMBAのフレームワークを使い「情報の何に気づくべきか?」という勘どころを解説していきます。現状を打破したい企画マン・営業マン、経営者の方が、カタくなっている頭をほぐし情報を気づきに変えるトレーニングに使える内容です。

有料メルマガ好評配信中

  メルマガを購読してみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】 』

【著者】 理央 周 【月額】 ¥825/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎月 第2火曜日・第4火曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • SNSには頼らない。長崎ちゃんぽんリンガーハットは売り物に何を付けたのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け