このような事態であり、新興5カ国(BRICS)の会議でも、習近平やプーチンが欧米の経済制裁は世界経済の発展を妨げているという。ロシアがウクライナへの侵攻を止めればよいのに、それは言わない。さらに、「ロシアとウクライナ間の対話を支持する」方針を示したが、戦闘終結に向けた道筋の提示しなかった。
ロシアはルハンスク州の制圧で一応の目標は達したことになり、停戦の方向に舵を切る必要がある。このため、BRICS諸国も巻き込み、停戦協議をウクライナに要求していくことになる。
そして、早期に停戦ができないと、戦争継続で全縦深攻撃への対抗処置を取り、近代兵器を持つウクライナに負けるために、プーチンからFSBのボルトニコフ氏に替え、国内の混乱を抑えつつ敗戦を迎えて、民主派のナワリヌイ氏に代えるしかないと、ロシア政府内部では話をしているようである。どちらにしても、ロシアに勝ち目はない。
このため、中国も親ロ派の楽玉成外交部常務副部長を左遷して、ウクライナと話ができる環境を整えて、停戦交渉を促進したいようである。このまま、同盟国のロシアが戦争を継続すると、最終的には負けるとみているからである。
さあ、どうなりますか?
(『国際戦略コラム有料版』2022年6月27日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
この記事の著者・津田慶治さんのメルマガ
image by: Алексей Навальный - Home | Facebook