ウクライナ戦争を利用する狡猾さ。国際社会の表舞台に復活した国の名前

 

以前、中国と欧州が水面下で組んで、ロシア・プーチン大統領の体制を保証することで停戦に導こうとする企てについてお話ししたかと思いますが、エルドアン大統領はそこに横やりを入れているようです。実際にチャヴシュオール外相を目立たないように北京に送ったり、王毅外相の外遊時に会ったりして、中国の出方を探るとともに、ウクライナ戦争における停戦協議の主導権を保持したい意思を伝えているという情報が多数寄せられました。

その真偽のほどはわかりませんが、多方面から提供されることに鑑みると、あながちエセ情報でもないように考えます。

今週のNATOを舞台にした外交戦には“勝利”したトルコですが、今後、その“勝利”を有効に活用し、かつウクライナ戦争にもメインプレーヤーとして関与することで、国際情勢のフロントラインに復活すると同時に、エルドアン大統領の長期政権にもつながる国内情勢の安定につなげることができるか(よく似た話や情勢が、お隣・中国でも見受けられますが…余談です)。

トルコの動きから今年も目が離せません。

以上、国際情勢の裏側でした。

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