例えば自衛隊の関係者だとか色々な人が、自民党の国防族とか、そういう人たちがGDPの話を含めて議論している、発言しているのは間違いないですが、その議論の中に絶対に出てこないのは、日米の軍事一体化の問題。これをどうするつもりなの。ずーっとべったり行くつもり、という角度で言う人はさすがにいないのですよね。中国と日本の軍事力を比較するときに、すごく単純な計算で、中国は飛行機を何機、船を何隻持っている、潜水艦を何隻持っている。これに対して日本は艦船は何隻、航空機は何機、えーと、ここには在日米軍の分を足しておきましょうと。そうするとこんな感じですよねという「議論」になっている。
でも、在日米軍と自衛隊の立場って同じではないですよね。だからそのへんを真面目に議論するのかそこからはじめなければならないので現状の装備が日米同盟と言われるものの中でどのように機能しているのかということ。もっと言えば、日本はヘリ空母を既に2艘から3艘ですかね、持っていますけれど。それが北朝鮮の方向に向かう米軍の艦船の護衛をやるとかね。共同行動を盛んにやっている。そうしたことについての評価もキチンとしないと、単純に。あらゆる複雑なものをかなぐり捨てて防衛費を1%から2%にしましょうという、そんな話はない、ということではないでしょうか。
参議院選挙の争点になっているのかどうか分かりませんが、選挙は皆さん行きましょうね。私は必ず行きますけれど。今回は難しいですね。自民党と公明党と国民民主党、日本維新の会、このあたりはきっちり、露骨に連携しているわけではないのでしょうが、日本の将来を考えたときに、その人たちの力が大きくなれば、ある一定の方向に走り出してしまうのではないかという危惧も抱いておりますが、皆さんはいかがでしょうか。
(『uttiiジャーナル』2022年7月3日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録ください)
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