なぜ、韓国の技術力は中国にことごとく抜かされてしまったのか?

Busan, South Korea city skyline in the Haeundae district.
 

IT強国コリアを自負していたICT(情報通信技術)でも、中国が韓国を追い越す状況が起きている。今年1月、情報通信企画評価院が発表した報告書によると、AI・自動運転車・クラウド・ビッグデータ・ブロックチェーンなど18大ICT重点分野の技術全般で、韓国の技術力は中国に0.3年遅れていることが分かった。

特に、量子情報通信(1.5年)、自動運転車(0.7年)、人工知能(0.5年)、ビッグデータ(0.5年)、知能型半導体(0.4年)、次世代セキュリティ(0.4年)などの分野では平均より格差が大きかった。

評価対象5か国(米国・欧州・韓国・中国・日本)の技術水準は、先導国米国を100とした場合、欧州(93.3)、中国(91.5)、韓国(88.6)、日本(88.4)の順だった。中国が韓国を初めて追い越したのは2018年で、当時0.2年だった技術格差は0.3年に広がった。

科学技術専門家たちは、中国の深センは単純な技術力追い越し以上の意味があると診断する。ソウル大学の李廷東教授は「中国の技術力が上がり、市場シェアが高まる裏面で『中国式標準』が次第に『世界標準』になっていることに注目しなければならない」と話した。

代表的なのはCATLやBYDのような中国バッテリー企業が拡散させたリチウムリン酸鉄角型バッテリーだ。角型バッテリーは国内メーカーが主力とするポーチ型バッテリーより技術水準が一段階落ちるとして知られているが、中国がエネルギー効率を大幅に向上させ、今はフォルクスワーゲン・現代自動車・ベンツなどグローバル完成車企業がほとんど採択している。バッテリー業界の関係者は「原材料からバッテリー生産、電気自動車製造まで全過程で中国がグローバル影響力を拡大しようとしている」と述べた。

中国専門家である西江大学技術経営専門大学院のチョン・ユシン院長は「韓国が中国対比技術力で遅れている部門はあるが、応用技術分野の強みや先端新産業分野のテストマーケットとして競争力をよく生かして世界と連係した成長戦略を組まなければならない」と話した。

日本(88.4)が、米国・欧州・韓国・中国・日本の中でビリに位置している。これをなんとかせんとあかんと思うのだけれど…。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年7月27日号)

image by: Shutterstock,com

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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