サラリーマンが一生お金持ちになれないロジックとは?
大卒正社員のサラリーマンの生涯賃金は、退職金を除いても2億から最大でも3億円程度といわれます。
しかしその手取りは、おおむね8割程度でしょう。
生涯で2億円稼いだとしても、22歳から65歳定年の43年間で割ってみると、1年当たりの平均はせいぜい460万円程度にすぎないのです。
2億5,000万の手取りとしても43年で除すると1年当たりの平均は、580万円程度にすぎません。
住宅ローンに、子供の教育費、日々の生活費に追われるばかりの人生では、まとまった貯蓄すらもままならない水準なのです。
こんな計算をちょっとしてみただけでも、平均的なサラリーマンを続けていたのでは、まずは一生「お金持ち」になれないことは明白でしょう。
サラリーマンの人は、どこかで発想を変えなければ、老後も含めて一生貧乏な生活を続けるほかはないのです。
65歳定年時に当てにならない退職金と年金だけが頼りの老後生活が待っているわけです。これは非常にヤバい現実でしょう。
また、近年では「高学歴パラドクス」という説も、広く流布されるようになってきています。
これは、子供の頃から勉学に励んで学歴競争に打ち勝ち、優秀な名門大学に入り、卒業後には一流大企業に就職して、出世のためのラットレースに励む──人生のことを指しています。
こういう高学歴エリートの人は、朝から晩までの社畜生活を送り、ようやく定年退職で会社から解放されるまで「働きバチ」の生活のままでしょう。
すると、大した資産も築けないうちに、老後生活に突入する──というケースになるのです。社畜で終わる人生です。
これが残酷な「高学歴パラドクス」の現実というわけです。
昨今話題の「FIRE」という早期リタイアを目指す資産形成ブームの背景には、こうした現実をシビアに考えている人が少なくないから──ということもあるのでしょう。
誰だって一生涯を社畜人生で送るのは嫌だからです。
ロバート・キヨサキ氏のベストセラー投資本『金持ち父さん・貧乏父さん』における「貧乏父さん」の生涯こそが、まさしく高学歴パラドクスの典型でもあるわけです。
一代で富裕層になった人たちは、意外にも学歴に関係ない人生を送った人が多いことも、こうした逆説を裏打ちしています。
さて、昨今はサラリーマンでも、労働収入に頼るだけでは、人生そのものが危うい──という人が、増えてきています。
しょせん、自分の労働力を売るだけでは、お金持ちになれないからです。どうしたら、自分の人生に裕福な生活をもたらせるのでしょうか。
今こそ、お金持ちの発想を身につけないといけないわけです。
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