海外ではすでに数年前から多文化と多様性を作品製作とキャスティングで最も重要な要素の一つに挙げている。ディズニーは最近、実写映画『人魚姫』と『白雪姫』にそれぞれ黒人歌手兼俳優ハリー・ベイリー、ヒスパニック俳優レイチェル・ジグラーなどをキャスティングし話題になった。
100年近く子どもたちのためのアニメーションを作りながらも、黒人姫は『プリンセスとカエル』のキャラクターティアナ1人だけだったディズニーの前向きな決定だ。ディズニーは『人魚姫』の主人公アリエルについて、「人魚は誰でもなれる。アニメーションと違うという理由でこの選択を受け入れることができなければ、それはあなたの問題」と明らかにした。国内の一部で「ディズニーの『PC主義』(政治的正しい)のために童心が破壊された」といった人種差別的な反応が出たのとは相反する。
マーブルスタジオも典型的な白人ヒーローの代わりに人種も外見も多様なキャラクターを相次いで披露している。昨年俳優マ・ドンソクが出演して話題になった『エターナルズ』はジェンマ・チャン、クマイル・ナンジアニなどアジア系俳優をはじめ黒人俳優ブライアン・タイリー・ヘンリーなどが劇をリードした。これに対してテ作家は「海外では人種差別と関連した法規が多く用意されており、製作者もこれを守るために努力する」として「既存文法とは異なりキャラクターや人種を転覆させ新しい面白さと新鮮さを与えるのは結局コンテンツの長所になる」と話した。
梨花女子大学コミュニケーションメディア研究所のイ・ジェウォン研究委員は「韓国コンテンツは今や企画段階から『輸出用商品』という観点を持たなければならないが、まだ外国消費者を念頭に置く視線が不足している」として「OTTプラットフォームを通じてコンテンツが全世界どこにでも到達してしまうのだという考えを持たなければならない」と指摘した。続けて「他の文化圏で見た時、問題になりうるイシューに対してはあらかじめ点検し、必要ならば先制的に該当国家と疎通することも良いだろう」とし「内部的には問題発生時に対処できるマニュアルを構築しなければならない」と助言した。
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