もう一つ例を挙げる。お掃除会社の社長のこと。その社長には右腕の社員がいた。
この社員を「いつかは社長させたい」と思い育てていた。
順調に成長。いろいろな業務を任せるように。そのかわりに給料も上げた。
すべて順調に思えた。しかし、それからすぐにその社員の方が「会社を辞めたい」と言い出したという。
社長にとっては青天の霹靂。驚いて声も出なかったという。
話聞けばその社員は「出世しなくてもいいので自分の時間が欲しい」と言うタイプだったという。
このケースはその後の話し合いで解決した。だからよかったものの、危うく右腕の社員を失うところだった。
部下を育てる。これは簡単ではない。厳しくすれば嫌になり辞めてしまう。
また評価したら評価したで「そうなりたいとは思っていないので」といって辞めようとする。部下のマネージメントは非常に難しい。
やはりここは“相手の立場になって考える”といったことが大切。それぞれのタイプとニーズを見極める必要がある。
・プライドが高いタイプか
・自分の時間を重視するタイプか
・責任を持たせた方がいいのか
・自由にやらせた方がいいか
などなど。まずは普段の行動をよく観察し「彼はこのタイプだな」と見極める。
こういった“観察眼”を磨いていく必要がある。
またタイミングをみて“個人ヒアリング”の時間を取ることも大切。答え合わせをした方がいい。
そしてタイプを見極めその人にマッチした方法で“営業へのモチベーション”を上げていく。これが非常に重要だ。
これはお客様に対しても同じこと。お客様は十人十色。それぞれ考え方も価値観も違う。部下と同じようにタイプを見極めることが重要。
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