プーチン激怒。クレムリン無人ドローン攻撃を仕掛けた“実行犯”の正体

 

「最後に決定的な動きをする」英国の情報網

情報戦とした場合、最も内容的に怪しげでありながら、非常に計算された形で実行されているのが英国のmilitary intelligence舞台による情報戦です。

ロシア軍の戦力優位についての情報を定期的に世界に流し、ウクライナへの支援を促す狙いと、ウクライナ東南部のロシア・ウクライナ戦線最前線の戦況についての“情報”を上手に操作することにより、実情が見えづらくなるという、一歩間違えば大事につながる戦略を実行しています。

これまでに築き上げられた情報ネットワークを駆使し、恐らく世界のインテリジェンスの中では最も早くに情報を得、最も深くにまで入り込んでいるのが英国の情報網の特徴と言われていますが、得た情報を巧みに操作して戦況を操り、心理を操り、敵味方関係なく影響を与えて動かし、自国の利益になると踏んだタイミングで“最後に決定的な動きをする”のが英国流です。

情報戦のプロと言えますが、これ、今回のクレムリンに対するドローン攻撃との兼ね合いで見た場合、全く別の可能性が浮かび上がってきますが…これ以上は詮索しないでおきます。

岸田総理がアフリカを歴訪し、閣僚たちが外遊に出ている間に、ロシア・ウクライナをめぐる国際情勢は緊迫感を高めていますが、G7議長国としてロシア・ウクライナ問題への対応を提案する身として、この緊迫化した世界にどう向き合うのかをしっかりと検討し、可視化した上で、G7各国と方向性を共有できるかが問われていると考えます。

ゴールデンウイーク明けの世界がどうなっているか。非常に私は心配しています。

以上、国際情勢の裏側でした。

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