ジャニーズから“書面”が届いた経験も。芸能記者がジュリー社長「謝罪会見」で胸がザワついた理由

 

14日、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が会見を開き、世間を騒がせている故・ジャニー喜多川氏の性加害疑惑について謝罪しました。様々な反応がある今回の謝罪会見を、芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんはどう見たのでしょう。過去、自宅にジャニーズ事務所から〈書面〉が届いたことがあるという芋澤さんが語ります。

ジャニー喜多川の“もうひとつの顔”を「知らなかった」は無理がある

『ジャニーズ事務所』藤島ジュリー景子代表取締役社長が昨晩21時、まるで『どうする家康』の放送終わりを待っていたかのようなタイミングで動画を配信し、故・ジャニー喜多川さんの性加害騒動について初めて姿を現し、自らの口で見解を示しました。

先月12日の元ジャニーズJr.、カウアン・オカモト氏の告発や、今月11日の『PENLIGHT (ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会』が事務所に検証などを求める署名約1万6000筆を提出したことを会見する等を受け、「事務所の見解及び対応については、今週末公式にお伝えさせていただきます」としていたジュリー社長の答えです。

芸能記者歴は長い私ですが、動いて喋っている(?)ジュリー社長を拝見するのはこれが初めてでした。

活動休止を決めた直後の『嵐』が全員でロサンゼルスに旅行に行った時や、事務所に在籍するタレントのスキャンダルや退所報道で何度か写真は目にしていましたが、昨晩の動画はそれとはまるで別人のような女性でした。

控え目な化粧に束ねた髪、白のインナーに濃紺のジャケット姿のジュリー社長は、どこかですれ違ってもスルーしてしまうような中年女性という印象でしたが、申し訳なさそうに何度も頭を下げる動作とは裏腹に、彼女の眼光からはこの動画を撮るために、おそらく何度も繰り返したであろうリハーサル疲れしか読み取れなかったのは私だけでしょうか。

まず私がこの動画で違和感を感じたのは、今回の告発をジュリー社長が“知りませんでした”とコメントしたことでした。

<ジャニー喜多川、メリー喜多川の二人だけであらゆることを決定していました>と言っていますが、20年以上も同事務所の役員でありながら、ジャニーさんの“もうひとつの顔”を知らなかったというのは常識的に考えて無理があり過ぎるように思うのです。

「死人に口無し」という状況へ逃げ込んでいるだけ

そして2年前に亡くなった実母・メリーさんの名前を出し<彼女が心の底から「やっているはずがない、ありえない」そう思っていたからこそ…>と、ジャニーさんの風評に全く耳を貸さなかったとも弁明していました。

申し訳ありませんが私には<当事者であるジャニー喜多川に確認できない中で>の文言が…今ではメリーさんにも確認できないわけで、そこに逃げ込んでいるように思えてしまうのです。

さらにもうひとつ、今回の騒動で責任の所在を“社長の辞任”で表すと囁かれていたことに対しての<私が辞職する選択肢も考えました。ただ今すべきことはこの問題から逃げることなく(中略)二度と同様の問題が起こらないよう、既に着手し~>というコメントも意外でした。

社長職を辞任し会長職になったとしても、事務所の実権は名誉会長であったメリーさん同様コントロールできるわけで…社長職に~言葉は悪いですが~しがみついてみせたのはとても意外でした。

<ヒアリングを受ける方それぞれの状況や心理的負荷>を考えて第三者委員会の設置もないこの責任の取り方は、本気でこの問題に相対しているのかと疑ってしまうような、明らかにマイナスイメージだと思うのですが皆さんはどう思われますか?

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