トラブル続出もマイナンバーカード導入を“ゴリ押し”する日本政府の恐ろしい最終目的

 

カード普及のために自治体を兵糧攻めにする政府の狂気

政府は今年度から、自治体ごとのマイナンバーカードの普及率に応じて、国が配る地方交付税の算定に差をつける方針も明らかにしています。

普及率が高い自治体を財政面で優遇する──というのです。

これは、普及率が低ければ、交付税を減額する──というのと同じです。

地方交付税は、自治体が住民への行政サービスを一定水準で提供できるよう国が配分するもので、自治体の財源不足を補うための必須の財源です。

それを標的に自治体にまで脅しをかけているのですから驚くべき所業なのです。

政府に脅された、従順な自治体の中には、マイナンバーカード普及のために、独自のマイナポイントを付けるところまでが現れています。

まったく、政府も自治体も、税金の無駄遣いを何だと思っているのでしょうか。

もはや政府がマイナカード普及のために、自治体を兵糧攻めにする構図なのですから、狂気の沙汰なのです。

「マイナカードはデジタル化社会の必須アイテム」など大ウソ

ところで、このマイナンバーカード制度はどういう経緯でスタートしたものだったのでしょうか。ここでひと通り、おさらいをしておきましょう。

2013年5月に安倍政権下で成立した「マイナンバー法」ですが、15年から個人番号通知カードを配り、16年1月か税金(所得税・住民税)、社会保障(年金・健保・雇用)、災害(被災者台帳作成)の3分野に限り、「紐付け」しての運用開始でした。

自治体に個人番号の申請を行えば、身分証代わりの写真入り個人番号カードが交付される仕組みです。

かつて、システム開発や3年毎の更新費用(3,000億円)で血税1兆円もつぎ込んで創設した「住基ネット」や「住基カード」の大失敗(普及率たったの5%で20人に1人)の反省もないままに、マイナカードで、またぞろ税金の大浪費を始めたわけなのです。

行政サービスの効率がアップし、利便性が高まるだの、デジタル化社会の必須アイテムなどのお題目はすべて大嘘です。

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