資本主義が社会の破綻をもたらしかけているということは、誰でもうすうす感じているのではないだろうか。そして、人間の根本的な行動原理にこのまま背き続けるということをこの先、一体どれくらいの期間できるのだろう。
自分はIT業界ではない。整体施術はとてもアナログな業界だ。しかし、資本主義の行き詰まっている感じは十分に伝わってくる。なんたって、顧客にはデジタル関係者が多いのだから仕方ない。カウンセリングしていて、会社や人間関係の矛盾などを聞くたびに、「この先、人間はどこに向かっていくのだろう」、なんてつい考えてしまうこともある。
政治の世界も同じで、すでに茶番劇なんてことを一般大衆は鋭く察知している。競争が好きな人ほど、そして、保守的から離れられず既得権益の泉に浸かっている人ほど、日本を変える力は期待できない。
きっと、その人たちには「変化」なんて必要ないのだろう。いや、変化なんて不必要なのだ。そんな輩に共生を最優先とするような、理想の国家という目標を掲げての政治機構の実現は難しい。少しでも穴をあけられるかな、と、そう思ってウオッチングしてきたガーシーも最近はすっかりと息を潜めている。
多分、革命的なことをしても人の根本が変わらないのかもしれない。せめて、革命とは言わなくとも、表層的な変化でもいいから、何か起爆剤が欲しいところだ…といっているだけではきっとダメなんだろうな(笑)。
このお坊さんのYouTubeを観ていて、何か、違和感が出てきた。優秀な人材で埋め尽くされているIT企業。その競争の連続で、ふと我に返ったのかもしれない。仕事しても、前へ進んでいるような錯覚があっても、やってもやっても変化がない、終わらない、餌を求めて、まるでラットレースをしていることに気づいたらしい。
すべては人間の「欲望」があって成り立つ世界なのだ。そして、このIT成功者の行きついたところが「出家」だという──(『施術家・吉田正幸の「ストレス・スルー術」』2023年4月8日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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