小売店が生き残るためには何をすればいい?「卸掛率」引き上げ問題“3つの対策”

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2.卸掛率上昇への対策

「商品の値上げ」や「品切れ・納期遅れ」に対する方法は、マーケティング的な考え方でした。それに対して、卸掛率引き上げの問題は、会計的な解決法を考えられてはいかがでしょう。

もちろん、問屋さんに対して、仕入先を変更するとか取引金額を減らすとか、「取引」を武器に交渉する方法もあります。しかし、それよりも自店での努力を検討された方が良いでしょう。

その方法を3つ考えてみます。

  1. 値引きをおさえる
  2. 利益率の高い商品を扱う
  3. 販管費を見直す

つまり、これらの方法の考え方は、自店の利益率を上げるにはどうしたら良いか、ということです。そして、その場合の「利益」とは、「粗利益」と「営業利益」になります。

まず、粗利益を増やす方法から考えましょう。一つは「値引き率を低くすること」です。つまり、値引きをして販売しているお店ならば、その値引き幅を抑えてみてはいかがでしょう。それだけで、確実に粗利益が増えます。

また、「仕入れ原価を低くすること」も、粗利益を増やす方法です。仕入原価を低くするには、どうしたら良いでしょう。メーカーさん、問屋さんと交渉して、仕入掛率を低くしてもらうということも考えられますが、先方は卸掛率を上げたがっています。今回の交渉は、はなから難しいです。

それよりも良い方法があります。それは、粗利益率の高い商品を仕入れて売る、ということです。

同じ商品でも、問屋さんによって卸価格が違うことがあります。掛率の低い問屋さんから仕入れれば、粗利益が上がるではありませんか。そして、粗利益を上げるのに、もっと有効な商品があります。それは、「問屋オリジナル商品」です。

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