なぜ「高学歴の社員」ばかり集めても企業は成功しないのか?

Asian student women reading books in library at university. Young undergraduate girl do homework, read textbook, study hard for knowledge and education on lecture desk at college campus.
 

さらに「先生にうまいへたはあるか」と坪田信貴さんが問われて、その返答が「生徒に、才能が“ある/ない”と思っている先生はへた」つまり「うまい先生(弘法)は、生徒(筆)を選ばず」だと言い切ります。

それでは、うまい先生はどうするのかと問われて「世間は結果を見て評価するので“才能を認めさせよう!”と、先に言うのが、いい先生」で、「うまい、へたと言われる先生の差」は、まさに「動機付けのうま、へた」なのだそうで、ビリ・ギャルには「良い大学に入ったら、カッコイイ男子学生に会えるぞ」と付け加えることも忘れないのです。

この坪田さんの見解は耳の痛い言葉で「我が子は出来が悪い」とか、はたまた「わが社の社員は、全く出来の良いのがいない」と決めつける経営者は、“へた”な親や経営者だとなりそうで、子供の成績が悪いのも、決められた仕事がこなせないのも、元凶はすべて「へたな先生」つまり「親、経営者」であることを示唆しているかのようです。

「うまい先生、経営者は」と考えたときに、いつものように一人の経営者の顔が浮かびあがるのですが、部下に困難な課題に挑戦させるときに、しり込みするその部下に、松下幸之助さんが言い続けた常套句が、「いや、できるよ。きみだったら必ずできる」で、それでもって「人をつくり」大きな成果へと導いて行ったとなります。

さらに、坪田信貴さんから、どんな風にすすめていくのか聞き取ります。

最初にとりかかったのは学力(現状能力)の確認で、ビリギャルは小4程度であり「できることできないことを最初に伝えた」のだそうで。次に取り組んだのが、大学受験において最も重要なのが“記憶力”なので、スタート時点おいては若干差があるとはいえ、記憶の仕方にはコツがあり、訓練しだいで伸ばすことができるので、これを高めさせたのでした。

さて、ビリギャルをみごと慶応合格に導いてゆくことができたのですが、そんな受験請負人の坪田信貴さんが、ここから本題に入ってゆくのですが、「大学合格は“答えのある勉強のゴール”であり、一方では答えのない戦い、旅のスタートである」「大学受験までの勉強はチョロイ」と言います。

とうぜんなのですが「実社会での事業は、答えがない戦い」。答えのある戦いであれば、知識さえあればよく高学歴の社員を集めれば勝てるのですが、そうはいかないのが課題であるのです。

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