高学歴のソニーの盛田昭夫さんが『学歴無用論』で「その人が、どの大学で、何を勉強してきたかは、あくまでもその人が身につけた一つの資産であって、その資産をどのように使いこなして、社会に貢献するかは、それ以後の本人の努力によるものであり、その度合と実績とによって、その人の評価が決められるべきである。」と、述べています。
日本電産の永森重信さんは、さらにこのように指摘しています。
「入試を突破するためのテクニックだけを身につけたような人がいざ社会に出て、正解のわからない問題や先の見えない課題にぶつかったとき、果たして自分の力で解決していけるだろうか。たとえすぐに結果が出なくても、諦きらめずに『できるまでやる』という強い心を保てるだろうか。私は難しいと思っている」
こんな指摘もしています
「これまで日本が生んだ優れた経営者や実業家たちに目を向けてみてほしい。パナソニック創業者の松下幸之助さん(尋常小学校中退)やホンダ創業者の本田宗一郎さん(高等小学校卒。後に高等工業学校の聴講生を経験)、サントリー創業者の鳥井信治郎さん(商業学校中退)のように、大学を出ていない人もいる」
「もちろんこの方たちはほんの一例に過ぎないが、そのほかの名だたる経営者にも、一流大学出身者はそれほど多くないのが実情である」
“答えのない社会”において、高い成果をあげようとするならば、
「強い意欲と、それに“真摯さ(誠実さ)”があれば、逆に言うとこの二つを持たないではマグレはあっても腐敗します。加えて失敗にめげない不屈の忍耐があれば、紆余曲折はあったとしてもそれを糧にして必ず成功します」
先に名のある松下幸之助さん、本田宗一郎さん、鳥井信治郎さんのように。
“実社会での事業は、答えがない戦い”なのであり、だから「答えは、自身でやってみて探し出すより法はなく、誰かに教えてもらうことができない。」ということであり、とは言え、先人の知恵や成果を実現させた考え方は、コケないための杖になり、これを起点として多様にやってみれば多様な成果に達しそうなのです。









