AIを“迷惑な存在”だと思っている人は、みんな「仕事で成長したくない」説

Robot hand and human hand using laptop.
 

2.プロフェッショナルな仕事

最も問題なのは、仕事に対する考え方です。言われたことをすればいい、と考えていることが問題です。

上司が全ての業務を理解しているとは限りません。また、上司の指示が最善とも言い切れません。それでも、自分が会社全体の業務を理解していれば、上司にアドバイスすることもできます。問題は成果です。上司と自分を含むチームが会社に貢献すればいいのです。

例えば、会社の存在が、時代に取り残されている場合もあります。扱っている商品のニーズが少ない。代替えのサービスが普及しつつあり、これまでのサービスのニーズが減少しているなどの場合です。

当然ですが、こういう会社は新しい商品やサービスを開発しなければなりません。しかし、多くの社員は、「新しい商品を考える暇などない。今の仕事でさえ人手が足りない」と言うのです。

これは間違っています。優先すべき仕事は新しい商品やサービスを考えることです。そのための時間を確保すること。現在の仕事を合理化することは、その前提であり、さっさと解決すべき課題です。

それなのに、現在の仕事を変えることさえしようとしない。昨日と同じ仕事を、今日も明日も続けたいと考えているのです。

海外であれば、同じ仕事を繰り返している社員の給料は上がりせん。そして、将来性のない事業は、売却されます。

現在のルーティンだけをこなしている人は、頭を使っていません。習熟した作業を繰り返しながら、更にその熟練どを高めています。現在の業務を否定し、業務の合理化を考えるという発想がないのです。ですから、次の時代に対応できる仕事を想像する、こともしません。

本来、仕事とは、自分で考え、自分で計画を立て、自分で実行し、自分で反省して、自分で次の方針を打ち出すものです。これが個人として独立したプロフェッショナルの考え方です。

AIに仕事を奪われる、奪われない以前に、やるべき仕事ができていないのかもしれません。

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