花王もキリンビールも。売れる企業はどう「仮説」を立てているか

 

先程の花王の日焼け止め商品を例に、仮説構築の具体的なステップを見ていきましょう。以下は、もちろん私の推測による、仮説構築の事例です。

1.市場調査

まず、日焼け止めの市場全体を理解します。市場の規模、成長率、主要なプレイヤー、消費者の傾向などを調査します。

仮説1:「日焼け止め市場は年々成長しており、消費者は自然由来成分と、高いUVカット効果を求めている」

2.競合分析

他の日焼け止めメーカーの製品、価格、プロモーション、販売チャネルなどを分析します。

仮説2:「花王の日焼け止めは、競合製品と比較して肌に優しい成分を強調することで、競争力を持つことができる」

3.消費者行動の分析

花王の既存の顧客や、潜在的な顧客の行動を分析します。どのような情報源を信頼し、どのような製品を選ぶかなどを調査します。

仮説3:「消費者は製品のレビューや、専門家の意見を重視し、安全で効果的な日焼け止めを選ぶ傾向がある」

4.製品開発

上記の仮説を基に、新しい日焼け止めを開発します。市場調査で明らかになった、消費者のニーズを満たす製品を設計します。

仮説4:「自然由来成分を用い、高いUVカット効果を持つ日焼け止めを開発すると、市場で成功する可能性が高い」

5.仮説の検証

製品を市場に投入し、仮説の正確さを検証します。販売データ、消費者のフィードバック、市場の反応などを分析します。

仮説5:「自然由来成分と、高いUVカット効果を持つ花王の新しい日焼け止めは、消費者に受け入れられ、良好な販売結果を達成する」

以上が、花王の日焼け止めを例にした、仮説構築の具体的なステップです。

このようなステップで、営業・販売・マーケティング計画を作成し、意思決定をするのです。

ぜひ自社のビジネスに当てはめて考えてみてください。

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