花王もキリンビールも。売れる企業はどう「仮説」を立てているか

 

マーケティングプランを立てる際の仮説

マーケティング計画を立てる時に、マーケット、消費者の行動、自社製品やサービスのパフォーマンスに関する予測をします。

これらは、市場分析、消費者行動分析、競合分析などを通じて導き出されます。

新製品のマーケティングプランには、次のように仮説を立てていきます。

ターゲット顧客仮説

「新製品は、20代から30代の若者に向けたもので、彼らはテクノロジーへの興味が高く、常に新しいものを求めている」

価格設定仮説

「高品質を訴求するためには、中~高価格帯での設定が有効である」

プロモーション戦略仮説

「若者はSNSを頻繁に利用するため、SNSを活用したプロモーションが効果的である」

販売チャネル仮説

「若者はオンライン購入に慣れているので、主にオンラインを中心に販売する」

といった具合です。

仮説と検証は1セットで考える

先に述べたように、仮説は全て仮に出す結論です。なので、合っているかどうかは、やってみるまでわかりません。

なので、仮説は全て検証が必要で、その結果によりマーケティングプランを、柔軟に調整するべきなのです。

マーケティングプランを成功に導くには、市場の動向を的確に捉え、適切な仮説を立て、それを検証し続けることが必要です。

仮説を検証する具体的な方法について、説明します。

市場テスト

小規模ながらも実際の市場環境で、製品やサービスをテストすることで、仮説が実際の市場で、どのように機能するのかを確認します。これには製品テスト、価格テスト、プロモーションテストなどが含まれます。

アンケート調査

顧客やターゲットとなる市場にアンケートを行い、直接的な意見や反応を得ることで、仮説の妥当性を確認します。

データ分析

データは仮説検証における、最も重要なツールの一つです。販売データ、ウェブサイトの訪問者データ、SNSのエンゲージメントデータなど、各種データを分析することで、仮説の正確さを検証します。

フィードバックの収集

顧客や販売員からのフィードバックを集め、その声を製品開発やマーケティング戦略の改善に生かします。

これらの方法を用いて仮説を検証することで、事業の成功確率を大幅に高めることが可能になります。

重要なのは、検証の結果に基づいて仮説を修正し、戦略を柔軟に調整することです。

なぜなら、常に変化する市場環境に対応するためには、固定的な思考ではなく、柔軟な思考が必要だからです。

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