カスハラが増えている原因は、いくつかあると思います。
日本に根付く「お客様は神様です」的思想や、それに起因する「金をはらってんだから、客を満足させて当たり前」という間違った発想もあるのでしょう。すべての物事のスピードが早まっていることで「我慢できない人」が増えた可能性もあります。
人員削減で店員の数が減ったことや「音声自動対応→直接オペレーター→なかなか繋がらない」といった構造的な問題もあるかもしれません。
あるいはすべてが「マニュアル化」し、マニュアルにない事案に対応できない人や、マニュアルに書かれたことしかやらない人など、対応する側の問題も皆無ではないでしょう。
しかし一方で、今も飛んでいるスッチー時代の同期は、「昔は小さなことの積み重ねの閾値が超えた時に、クレームになっていたけど、今は突然怒り出す人もいて何に腹を立てているかもわからない人もいる。接客がとても難しい時代になった」と嘆いていました。
確かに、高齢化や孤独化、ストレス社会などが、人の怒りの沸点を下げていると主張する研究者もいます。
日本だけでなく欧米でもカスハラ問題は存在し、日本より早くから社会問題化。法制化や意識改革が行われてきました。
おそらく日本でも以前から問題は出ていたのに、それは仕方がないと受け入れてしまっていたのでしょう。つまるところ、問題の本質は、カスハラ対策に消極的な日本の企業にあるのかもしれません。
実際、先の調査では「勤め先に対策方針や対応手引がない」との回答が、いずれも半数を超えていたそうです。
上司からのパワハラ対策もまだ不備の多い日本ですが、カスハラ対策にも早急に取り組んでほしいものです。
みなさまのご意見、お聞かせください。
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